Ammaと相棒が朝食に部屋を出て行ってから、何となく気配を感じてスリーピングバッグから這い出すと、ダウンを着てカメラを取ってトレッキングシューズを履いた。相棒が私の名前を呼びながら、窓の外を走っている姿が確認できた。
ビスターレ、ビスターレ。ふらつきそうな身体に活を入れ、それでいて、無理せずにゆっくりと廊下を歩き、食堂を通って玄関に向かい、外に出た。Ammaが顔を輝かせながら、迎えに行こうと思っていたのよ!と腕を組んでくれた。
めでたきかな。エベレスト、御開帳。
前日サガルマータ国立公園の展望台から見た時には、笠雲が掛かっていたエベレスト、ローツェ、ヌプツェといったクーンブ山群が、朝の太陽の光の下、すっかりと姿を現して燦然と輝いていた。
それよりも、昨夕は相棒と抱き合って360度のパノラマの景観を、夜の帳が降りるまでの刻々たる変化を固唾を呑んで見守っていたのだが、まさか、あの奥に8000メートル級の世界の屋根が潜んでいたとは思いもよらなかった。
私の体調を気遣うAmmaの声を背中に聞きながら、相棒と一緒に、昨夕上った高台まで行ってみた。こんな時、人は言葉を失ってしまう。無我夢中でシャッターを切った。
標高が高いからだろうか。太陽の日差しは、眩しくて、暖かかった。エベレストの景観を満喫しながら朝食を、となり、皆でテーブルに陣取ろうとしたところ、リゾートのスタッフが慌ててベンチを綺麗にしてくれた。なんと、霜がびっちりと降りていて、それが日の光でゆるく溶けだしているところだった。
Rajさんに言わせると奇妙なことに朝食もセットメニューで決まっていて、お願いをしていないのに、オムレツが出て来たように思う。飲み物だけは、確か、ホットジンジャー、レモン、ハニーをお願いして、飲んだ記憶がある。
今回こそ手付かずのオムレツを、Rajさんに進呈し、写真撮影だけは取りあえずできたことに満足して、部屋に戻ったように思う。Ammaと相棒は、その日はエベレストビューホテルに行って、ランチをしてくることになっていた。
無我夢中で撮影した写真を、こうして今眺めてみる。あの瞬間だけ頭痛などなくなり、というよりも頭痛どころではなくシャッターを切ったことが蘇る。しかし、景観を楽しむ余裕はなかった。

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