ナムチェを早朝の出発の時点では、37度に熱が下がっていた相棒であったが、次の宿泊場所のジョルサレで、夜になると39度5分という信じがたい数字が出てしまっていた。シャンボチェの丘で、私に抱きついて、感極まって泣いた時のことが急激に思い出され、どきりとした。まさか。
ひょっとしたら、知らず知らずのうちに相棒の世界に私自身が取り込まれてしまっていたのかもしれない。
ゾッキョの一隊と一緒にナムチェの村に入った相棒。サガルマータ国立公園では、コンデ山群が見晴らせる広場で大地に大の字になって寝ころんでいたが、まるで彼女を媒体とし、土地のエネルギーを宇宙に放ち、同時に宇宙のエネルギーを大地に取り込んでいるかのようだったではないか。
太陽の光の前でも、よく目を閉じて深呼吸をしていることがあった。その姿が透明に思え、やはり、彼女を媒体として、太陽のエネルギーが大地に放たれているように感じられた。彼女が、このヒマラヤの地で、自分のルーツを深く感じていることに思いが到ると、身震いがした。
その晩、ヒマラヤを鹿になって駆け回るシバ神に本気でお願いをした。この世界で相棒はまだまだ必要な存在であること、別の世界で相棒が活躍するには未だ早いこと、お願いなので相棒をこの世界から連れていかないでください、と。

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