どうにも狂おしくなり、
履きつぶした息子バッタの運動靴に足を入れ、
雨合羽を被り、
園芸用の皮手袋をはめ、
遂に小雨の中を外に出る。
氷雨続き。
それなのに、一瞬の太陽を効率良く浴びるのか、
DNAでそのように定められているのか、
雑草たちは気持ち良さそうに伸びている。
レンギョウの木が細長い枝を目一杯広げ、
藤がどこまでも魔の手のように絡み合って蔓を伸ばし、
紫と白の花房をシャンデリアのように飾り立て、
マーガレットはひょろひょろと伸びた茎の先に笑顔を広げ、
菖蒲が背を伸ばし始め、
牡丹の蕾がぱんぱんに膨らんでいる。
そこにユダのピンクの花ビラが舞い落ち、
色あせた茶色のリラの花が覆っている。
なんとも息苦しい。
さて、タイミングを逸しての今年初の芝刈り。
三台目になる芝刈り機は取り敢えず順調に鈍いモーター音を響かせる。
案の定、数歩進む毎に葉が刃につまり、モーターは停止してしまう。
濡れた葉の扱いは厄介で、
本当は雨の中で電化製品を使うことは愚かなことであると
頭の隅で声がする。
それでも、今を逃せば次はいつになるか。
チャンスとは自分で生み出すものなのかもしれない。
勝手な言い訳を作り出し、
とにかく少しづつでも刈っていく。
大きな園芸用ビニル袋はすぐに満タンになり、
気が付くと4つの袋が出来上がっている。
草切れの匂いが懐かしい。
雨は本格的に降り始めており、
雨合羽の中は汗なのか、雨なのか分からない程ぐっしょりしてきている。
奥の庭こそ手を入れたいところだが、
ここは引き際。
随分すっきりとした庭に
藤の花の香りが馥郁と漂う。
薔薇の蕾も心なしか一段と膨らみを増したように思われる。
さあ、美味しいお茶にしようか。
香辛料をたっぷりと利かせたチャイラテにしよう。

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