2021年6月30日水曜日

まさかの自家製辛子明太子

 





新たに一週間に渡る二次試験に向かう末娘バッタの壮行会。彼女の好きな鰻の蒲焼は、前回偶然にも立ち寄ったアジア系のお店で購入していた。活きのいい鯵でも手に入れば、ちょっとしたお刺身でも作ろうかと思っていた。


末娘バッタにお刺身の話をすると、しめ鯖が食べたいかも、と、可愛いことを言ってくる。意外にバッタ達は、酢でしっかり〆た鯖が好き。


そうか、そうかと魚屋に行くと、先ず、ぴかぴかと光る目をした鯛と目が合ってしまうが、今回はぐっと我慢。すると、ぴんぴんと今にも跳ねそうな活きのいい鯖が青い背を輝かせて待っていてくれた。


こんな時、どうしても大盤振る舞いをしてしまう。大きい鯖を5匹購入。


我が家に帰って、先ずは出刃包丁を研ぐ作業から開始。切れない包丁で魚を捌くなんて、とんでもない。


ヒレ下部分にすっと刃を当てると、気持ちよく入る。両側の胸ヒレに刃を入れ、頭をストンと落とす。腹を切り開くと、あれまあ、なんて綺麗な卵。産卵期だったのか。これは大きめの鯖を選んで正解。


5匹あるうち、4匹から立派な卵が出てくる。得したのか、損したのかは、正直分かりにくい。それでも、身もしっかりしている。


身は何とか三枚に卸し、頭と骨を別の袋に入れて、即冷凍。身には塩を振っておく。


さあ、この卵はどうしようか。この間の鱸のように、タラマにしようかと思っていると、息子バッタが立ち寄る。綺麗に卸せた鯖の身を自慢して見せながら、鯖の卵の話をすると、明太子が食べたいという。しかも、ちょっと辛い味付けの。おおっ!それは、辛子明太子のことに違いない。


そう出たか。


タラマが手作りできたのだから、明太子だって手作りできないわけはない。そして、明太子ができれば、辛子明太子作りも夢ではあるまい。


インターネットのありがたみを心の底から感じる時とは、知らない場所への車での移動の際と、料理のレシピを探している時。


今の世の中、フランスに居ながらにして、ちゃんと辛子明太子の手作りレシピが出てきてしまうのだから、驚いてしまう。


鱈の子ではなく、鯖の子で、ちょっと小さめではあるが、問題ないだろう。と、勝手に解釈。先ずは塩を振って生臭みを出し、その後、日本酒とお塩に漬ける。日本酒がないので、白ワインで代用。


その後、本漬けとのことで、これも日本酒の代わりに白ワインを使って、昆布で出汁をとり、鰹節がないので、鰹節味のほんだしで味付け。唐辛子はカイエンヌ。なかなかの味。これに丁寧に鯖の子を揃えて漬ける。


二日後。熱々の真っ白なご飯でいただく。これには、息子バッタも大喜び。長女バッタも、辛い、辛いと言いながらも舌鼓を打つ。愛いヤツよのお。末娘バッタが一週間後に帰ってくる時までには、無くなっていそうな勢い。


Yuvuzela亭。新たにレパートリーが増える。



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2021年6月29日火曜日

Yuvuzela亭にようこそ(其の弐)

 




君は一体どこからやってきたの。


瓶に差している月桂樹の枝の葉に、ちょこんと乗っている君を見つけて、びっくりしてしまったよ。毎日水を取り替えているけれど、昨日は君の姿はなかったよね。いや、それより、一体どうやって家の中に入り込んだんだい。


ナメクジ君にしろ、君にしろ、本当に自然界は分からないことだらけ。そんなことを言ったら、人間だって、どこから発生したのか。


月桂樹の葉には何もついていないし、朝の爽やかな露を楽しむことも出来ない。君は霞を食べて生きている仙人なのかな。


嗚呼、君、我が家でバッタ、バッタって言うから、つい来ちゃったのかな。ようこそ、Yuvuzela亭へ。ゆっくりしていってね。何もお構いできないけど。



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2021年6月28日月曜日

雫の粒




 




早々と夏の気配がしながらも、既に夏は駆け足で去って行ってしまったのかと思う程の寒空続き。梅雨とは縁知らずの筈なのに、雨模様が続く。


それでも、一瞬分厚い雲の隙間から太陽の光が漏れ、庭に流れ込む。


待っていたかのように、あちこちで雫が光り、そこに世界が凝縮されて取り込まれる。




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2021年6月26日土曜日

空から降るのか

 




まさか!

昨年バッタ達が耕した小さな家庭菜園の畑に植えたカボチャの苗。一つ残らずなくなってしまった。犯人はナメクジ君。


愕然としてしまう。唯一遅く芽を出したカボチャの苗が、まだヨーグルトの容器で育っている。ただ、それも安全ではない。日中は外のテラスに出して日に当てているが、夕方取り込もうとしたら、なんと、カボチャの苗が育っているヨーグルトの容器を入れた大きめの器に、どろんとした茶色いナメクジ君を発見。


一体君はどこから出てきたの?テラスは乱形石を敷き詰めているので、土はない。空から降ってきたわけでもあるまいに。


ちょいと突くと、ぐるりと固く丸くなってしまったので、ころりと器から取り出し、土に返した。ここで一匹お釈迦にしても、何十匹、いや何百匹と庭にはいるのだから、効果はないだろうし、無駄な殺生はしないでおく。


しかし参った。


卵の殻を細かくしたものを植物の周りに敷いたり、珈琲の粉を撒くと、ナメクジ君は近寄らなくなるらしい。


どうやらビールがお好きのようで、ビールの入ったPETボトルを置いておけば、そこに入って溺れてしまうらしい。翌朝、茶色いビールに沢山の溺死体を発見するのも、シュールなので止めておこう。埋葬するにも、あまり乗り気ではない。


これからは、使った卵の殻、淹れ終えた珈琲の粉は取って置かねば。それよりも、カボチャの苗は残り一つになってしまった。園芸センターで、成長した苗を仕入れようか。


今まで何をしなくてもサクランボ、クエッチ、ミラベル、レインクロード、琵琶、林檎、梨、と楽しく収穫していたし、昨年バッタ達は何事もなくトマト、ズッキーニ、唐辛子を収穫していた。無農薬栽培は奥が深く、当然のことながら、実に厳しいものであることを実感。


この秋にはカボチャが楽しめるのだろうか。


さて、取り敢えず珈琲でも飲むとしようか。


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2021年6月24日木曜日

時を待つ

 




「ママ、またいなくなっちゃうのかと思った。」


そう呟く末娘バッタの言葉にはっとする。2月に戻った時は、「もう帰ってこないのかと思っていた。」と言われて、耳を疑った。まさか!ここがママの家じゃない!


高校の頃は生意気で、特に長女バッタも息子バッタもいなくなってからの2年間、彼女が高校2年と3年の時、いっぱしの自立した大人の様な言動に閉口したものだった。彼女なりのつっぱりだったのだろう。


「ママは好きなことをしてね。私はいずれこの家を出ていくから。」


そう言い放った高校時代の彼女。もちろん、その言葉を真に受けたわけではないが、昨年一年は運命の奔流に身を任せ、メアリーポピンズよろしく、鶴の恩返しの様な、むしろ出稼ぎ母ちゃんの如く必要とされる地に赴き、フランスの地を離れていた。


時差の問題もあったし、兎に角朝から晩まで、毎日一日中駆け回っていたこともあり、バッタ達との連絡は途絶えがちだった。


No news is good news.


そう自分に言い聞かせていたし、そうでもないとやっていけなかった。


何度か末娘バッタからはSOSのメッセージをもらったり、電話をもらったりしたが、折り返すと彼女の授業中であったり、タイミングが合わず、元気でいてもらわないことには困るものだから、勝手に元気だと思い込んでいた。


今年の2月に戻った時も、実は短期滞在ですぐに戻る予定だった。バッタ達に会いたい。ぎゅっと抱きしめたい。そう願ってちょっとの期間戻ってきた。


1年ぶりになる再会はとても嬉しかったし、皆それぞれにしっかりと生活してくれていて、大変頼もしく思ったものだったが、末娘バッタにいつもの笑顔が見られないことが一番気がかりだった。取り付く島もなく、固く心を閉ざしてしまっている様だった。


次に戻るのは夏になる。いや、出来たら5月に戻ろうか。ねえ、どうしようか。


そう聞いてみたところ、「コンクールが終わる夏までずっといて欲しい、」とポツリと言われて面食らった。


ママが帰ってきたからと言って、ママとずっといるわけではない。勉強をしているか、時間があるとすぐに友達に会いに出かけてしまう。


「でも、それが家族でしょ。」


この言葉は胸を貫いた。


そうだ。せめて夏まではフランスに留まろう。そう決心した。バッタ達は皆フランスにいる。皆それぞれ自分たちの道を歩み始めてはいるが、いつだって羽を休めに戻ってくることが出来る家が必要ではないか。そのために親がいるのではないか。


バッタ達のパパが家から出て行ってしまい、私の人生からも出て行ってしまってから、とにかくバッタ達のお陰で元気に、楽しく、明るく、前向きに生きてこれた。バッタ達の成長を願っていたが、彼らがあまりに自立し、しっかりとそれぞれ歩み始めると、それはそれで心さみしいものがあった。私自身がバッタ達の存在に大きく頼って生きてきてしまっていたことを反省し、断腸の思いで昨年は家を後にした。


その間、何があったのか、息子バッタと末娘バッタはパパとそれぞれに大喧嘩をして、今ではパパの存在を完全に無視している。それまでは、離婚したことで、却ってパパがバッタ達と本気で向き合い、愛し、彼らを教育し、素晴らしい親子関係を築けたと思っていた。あんなに大切に育ててきた愛すべき我ら独自の「家族」を、私の不在で、私自身が崩してしまったことに気が付いた。かくも一瞬にして失ってしまうものなのか。慟哭。


無理な強がりはしないでおこう。もう少し穏やかな流れに乗ろう。バッタ達の成長がすぐ間近で感じられる、この地で生きていこう。


末娘バッタにお願いされた夏はもうすぐそこまで来ている。その後はどうしようか、と、ゆるりゆるり考えながら、いつも草むしりをしていたが、漸くここにきて、一つの答えが出た。


そろそろ、ママは仕事を見つけようと思っているよ、と言うと、「ママ、またいなくなっちゃうのかと思った。」と呟く末娘バッタ。


「以前のように早朝から夜遅くまで、一日中働く仕事じゃなくて、もっとのんびりしたものでいいんじゃない。」そう彼女が続ける。


そうだよね。何が何でも、キャリアアップだとか、背伸びした職場とか目指さずに、自然体でいいじゃないか。そう思えるようになった。


荒れた庭の手入れをし、雨漏りする屋根を修理する。車の冷房装置を買い替え、自転車を修理する。そろそろ、新たな出立の準備が出来てきている。それでも、まだまだ蔦の根っこは、庭の片隅で蔓延っているし、前庭のリラの木の伐採が終わっていない。もうちょっと、か。


静かに闘志が燃えてくるような、久々の感覚を味わう。悪くない。のんびりと、ゆっくりと時が満つるのを待つ。



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2021年6月23日水曜日

自然界の掟

 






今年は家庭菜園でカボチャを育てようと思っていた。以前、近所の庭でごろごろと大きなカボチャが実っている様子を見て、ひどく羨ましく感じたもの。調べると、意外に手はかからず、放っておいても、着々と育ってくれるらしい。


園芸センターに行く長女バッタに、カボチャの苗を買ってきて欲しい旨伝えたのは一月前。苗だと思っていたのに、種の袋を見せられ、はぐらかされた思いがしたが、昨年ズッキーニを育てた末娘バッタによると、ズッキーニも種から育てたと言う。


ヨーグルトの入れ物を6つ用意し、そこに種を5つ、植える。袋を開けて、こんなことなら、いつものカボチャの種を乾燥させるだけで良く、買う必要なんてなかったということに、今更ながら気が付く。


残った一つには、アプリコットを食べていた息子バッタが、ぽいと投げた種を入れておく。


一週間後には3つ程可愛い芽が出てきて、双葉になり、すくすくと大きくなってきているので、早速土に植えてしまった。


もう少し育ててからの方が良かったかもしれないと思いつつ、今朝様子を見てみると、なんと!可愛い双葉を親指大の茶色いナメクジ君と小さなひょろひょろのカタツムリさんが、むしゃむしゃ食べている最中。嗚呼。既に一つは姿形も見当たらない。


生存競争の厳しさよ。


残った一つが上手く成長してくれることを祈るばかり。


残っていた3つのヨーグルトの入れ物からは、一つ双葉が出てきている。これを大切に育てよう。


毎日庭に遊びに来る鳩さん、マグパイ君、キツツキさん。美味しいふっくらとしたナメクジ君がたくさんいるので、よろしくね。



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2021年6月22日火曜日

三つ子の魂百まで

 





寮から戻ってきた末娘バッタと、9月からキャンパスが変わるので共同生活をしていたアパートを引き揚げて家に戻り、3か月の企業研修をしている息子バッタと、食卓を囲んでいた時のこと。


「おっ!これ美味しいねえ。ランティーユだよね。」と、末娘バッタ。


ふっふっふ。最近レパートリーに入れた珊瑚色レンズ豆のダール。さあ、他にどんな材料が入っているか分かるかな?


「人参!違うの?あっ、サツマイモだ!」と、息子バッタ。


そう。フランスのサツマイモは日本のほくほくの薩摩芋と違って、橙色でサクサクしている。日本のもの程甘みも少ないが、それでもスープにはうってつけだし、鮮やかなオレンジ色は見て美しい。


「うーん、この辛さ。香辛料がいつもとちょっと違う気がするなあ。」流石、味にうるさい息子バッタ。そこまで気が付いたのか。生姜が多過ぎたかしら。


「これは、DucrosのCurry madrasだ!」


おっと!どうしてそこまで。いやはや。息子バッタには参ってしまう。ただの「Curry madras」だけでも凄いことなのに、香辛料のブランドまで出すとは。香辛料好きの我が家の戸棚は2段程香辛料の瓶がぎっしりと詰まっている。


息子バッタは一人住まいになってから、毎週新しい香辛料の瓶を揃えていると以前話していたことを思い出す。


流石でございます、と言えば、他にも何かあると言う。


「この味の深みはCurcumaに違いない。」


うーん。Curcumaは既にCurry madrasに入っているんだよ。それよりもPaprikaだよ、と言えば、Paprikaは鮮やかな朱色を出すだけで、味はそうないんだけどなあと呟く。


恐ろしや。三つ子の魂百まで。


今でも忘れない。あれは末娘バッタが生まれた時だから、息子バッタは未だ2歳ちょっとだった筈。生意気なことに、あの頃、既におしゃべりをしていたのかと、今更ながら驚いてしまう。


いや、おしゃべりどころではない。ある日、キッチンで夕食の準備をしていると、息子バッタが飛び込んできた。「今日はポテトだよ。」と言うと、オーブンをじっと睨んで「ポテトじゃないよ、Pommes dauphines !」


あ、はい、はい。そうでございますね、お坊ちゃま。


まったく、と苦笑しながらも、オーブンからマッシュポテトを丸くしてこんがりと焼き上がった熱々の「ポテト」もとい「Pommes dauphines 」を出したものだった。


今思えば、あの頃はなかなか手料理を手際よくやれていなかったのだろう。バッタ達が大好きなポテト料理。今ではすっかり買わなくなってしまったが、以前は冷凍食品のお世話になったものだった。


数日後。キッチンで夕食の準備をしていると、またしても息子バッタが飛び込んできた。「今日はPommes dauphinesだよ。」と言うと、オーブンをじっと睨んで「Pommes dauphinesじゃないよ、Pommes noisettes !」


ええっ!正直、息子バッタに言われるまで、違いなど気にしていなかった。マッシュポテトを丸めてこんがり揚げたものだとばかり思っていた。


慌てて袋を見ると、確かに。大きさが違う。そして、名称も違う。いやあ、びっくり。


生意気な息子バッタ。誰に教わったのだろう。


細かいことに拘るなんて!誰に似たのか。アバウトが信条の私でないことは確か。たとえば、地下鉄のメトロ。「メトロじゃないよ。メトロポリタン!」


なんて可愛らしくないんだろう。小憎らしい。確かに、当時の地下鉄の入り口は「METROPOLITAIN」と黄色地に緑で独特のアールデコ調で書いてあった。今は赤い「METRO」の掲示板の方が多いのだろうか。


そんな調子で、彼は大人になったのね。嬉しそうに「Curry tandoori」のスパイスを使った料理の話をしている息子バッタの横顔を見て思う。


三つ子の魂百まで。



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2021年6月21日月曜日

自業自得

 





このところ、雨が降ると雨漏りが酷い。大雨になりそうだと慌てて桶やボールを持って怪しい箇所に置いておく。しかし、そんなものでは収まらなくなってしまっていることに気が付いたのは先日。


掃除機を掛けようと子供部屋に入り、戸棚の奥を覗いて啞然。水浸し。大急ぎでタオルで拭き取るが、これはあまりに酷い。以前、が雨どいを絡みとってしまい、泣く泣く藤を伐ったことがあったが、遂に雨どいが壊れてしまったのか。遠くから見ても良く分からないので、思い切って専門業者に診てもらおうと決心する。


決心なんていうと、大袈裟ながら、本当に決心。水漏れで何度バカ高いお金を払わされて泣いたか。何も知らないからと足元見られ、大金吹っ掛けられ、困っているので泣く泣く払い、冷静になって考えると酷く後悔し、落ち込む。その繰り返し。流石にちょっとした水漏れぐらいだと自分で直すようにはなったが、いやはや。


実は何度か屋根を修理しますよと訪問を受けた。その度に、親切な真向いのマダムが「ダメよ。詐欺よ。」と手で合図を送ってくる。そう、何度騙されたか。木を伐りますと言っては、大金を吹っ掛けられ、壁を掃除しますよと言っては、大金を吹っ掛けられ。


しかし、外から見て、屋根に問題があるから、声を掛けてきたのだろう。嗚呼、もっと早くに対処するべきだった。子供部屋の床は、引っ越した時に唯一投資した綺麗な板のフローリング。それが今や水を吸って膨らんでしまっている。壁もごびごびに痛み始めている。


もちろん、マダムに非はない。


早々と専門業者を調べ、数社に見積もりを出してもらえばよかった。


ところが、これも関門。どの業者が信頼できるかなんて、分かるはずがない。


不動産を購入しては、改装し、貸している知り合いの知り合いに相談し、信頼できる業者を紹介してもらうことにした。ところが連絡して一週間後に〇〇さんの知り合いだから見積もりだけは出しても良いけど、時間がないから何もできない、と無碍なく断りの電話が入る。


仕方なく、サイトで検索。数社に連絡をすると、一社がすぐに対応してくれたが、不思議なことに午後二時半にくるというものの、一向に現れない。その後連絡するが返事なし。一体どうなっているのか。


漸く、今朝、9時半、時間通りに別の業者が来てくれた。


最初は40万円といわれ、息をのんで、そんな予算はないわ、と言うと、マダムが困っているから26万円にすると言われ、それもそれで悩ましい。こういう仕事は価格なんてあってないようなものなのだろう。


しかし、子供部屋の屋根は3枚も瓦が飛んでしまってないと言われる。だから雨漏りなのか!嗚呼っ!他の業者は来るといって来ないし、比較のしようがない。


ひょっとしたら、業者同士で談合し、来ると言って来ないことで困り果てさせ、次の業者を大喜びで歓迎するように仕向けているのではないか、とまで思ってしまう。


よかったらブラックでやるよと言われ(消費税なし)、それもどうかな、と。この場合の税率は10%。ただし、ちゃんとした請求書がないと、何かあった時に後で抗議できないので、屋根の修理のような場合は下手なことはしなほうが賢明だろう。


やれやれ。天気予報によれば、ここ数日は雷雨続き。お天気まで業者とぐるなのか。


いやいや、とんでもない。自業自得。見積もりが届いたら、早速サインをし、正式に発注せねば。



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2021年6月19日土曜日

これからの彼らにエールを!

 




大学の同窓会で知り合った一回りぐらい下の友人から久しぶりに連絡が来る。子供たち3人の教育環境を考え、バッタ達が通った学校に行かせたく、思い切って引っ越しすることにしたとのこと。夫婦で物件探しで一日こちらに来るというので、ランチにご招待。


幼稚園、小学校中学年と、日本では今度6年生ながら、こちらではもう中学(コレ―ジュ)に行く年齢の男の子たち。


真剣な眼差しの友人夫婦の話を聞きながら、我が家も15年前はこうだったのだなと、しみじみ思う。末娘バッタが2歳になる前だったので、早18年になるのか。


長男君のこれからが一番心配な様子。家庭ではテレビも本も漫画もゲームも全て日本語。もちろん、パパとママとの会話も日本語。弟たちとも日本語で遊んでいるとのこと。現地校に通っているが、勉強は全てママが先ずはフランス語で理解し、それを日本語で教えてあげているというから、ちょっと驚いてしまった。


確かに親は子のためなら、どんなことでも惜しみなくしてしまう。時にはし過ぎてしまうこともある。特に最初の子となれば、かなり熱意を込めて育てる。それはとっても良く分かる。分かりすぎるぐらい。


子供の性格というものもあるだろうけど、どうなのだろう。習い事もサッカー、ピアノ、チェス、と楽しそうながら、サッカーはパパと一緒のサッカーチーム。同年代の友達がいないと嘆いているが、そういう環境にしてしまっているのではないかしら。


どこまで言っていいのだろうか。


父親は子供たちとの時間を大切に思って、だからこそ、一緒のサッカーチームで汗を流している。でも、それは子供の自立に繋がってはいないのではないかしら。


母親は子供の学習効率を図って、賢明に日本語でサポートしている。しかし、それではいつまでたっても子供はフランス語で理解し、自分で考えることをしないのではないだろうか。


どうなのだろう。


自分の夢を子供に押し付けていないかどうか。親のエゴで子供を縛っていないかどうか。


厳しい視点で今一度みてみることも必要。


若い夫婦は寄り添いながら、きっとそれができる。二人で話し合いながら、子供たちそれぞれの個性と向かい合い、それぞれにとって一番適した環境を用意してあげるよう努力するだろう。


私たちには、それが出来なかった。夫婦を解消するということは、そういうこと。子供の成長を笑い合って、時には泣きながら一緒に温かく見守る。それができなかった。


後悔しない人生なんて、ない。


さあ、今は希望と期待に膨らみ引っ越してくる若夫婦と3人の子供たちを応援しないと!新たな展開を迎える彼らに、幸多からんことを!



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2021年6月17日木曜日

夏を贈る

 








リラの枝を伐採するのは6月末まで。さもないと翌年の花は咲かない。このところ、どんどん成長して、花房を切ろうにも脚立を使わないことには届かなくなってしまっている枝を、この際ばしっと伐ってしまおう。

孤軍奮闘していると、嬉しそうにお向かいのマダムが声を掛けてくる。そろそろリラを伐らないといけないと思っていたところだけど、さすがに86歳で一人で庭仕事はしんどいと。

マダムの庭はいつでもこざっぱりとしているし、今は薔薇が見事に咲き誇っている。珈琲を飲みに遊びに来てちょうだいと、いつも誘われているが、このところ庭仕事に手一杯で、なかなかご挨拶に行けていない。

そうだ、今日は夏を届けよう。

バニラの香り豊かな、やわらかなババロアの上にぷるぷるとした珈琲ゼリーを乗せ、薄っすらとクリームを掛け、ライムの皮で香りを出す。そこに、今我が家でふっくらと蕾を膨らませているピンクの薔薇の蕾を飾る。

学校を終えて帰る子供たちを所在なげに見ているマダム。微笑みながら近づくと、ぱっと表情が明るくなり、はち切れんばかりの笑顔になる。紙袋を取ってグラスを掲げると、驚きと歓喜の声が上がる。

マダム、どうぞ楽しい夕べを。
夏を贈る。


マダムに関する記事



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2021年6月16日水曜日

出会いはいつも突然

 




なんだって情熱的な掛け合いなんだろう。軽妙なテンポでありながら、深みのある音色で情緒たっぷりに歌い上げるチェロ。彩も豊かに、軽やかな音の粒で応じるピアノ。


もう10年以上も乗っているクリオのスピーカーから流れてくる音楽に、雷に打たれたような衝撃を受けた。運転しながらも、小さな画面に流れてくる題名を確認する。


SONATE POUR CELLO ET PIANO N1 3MOVE BRAHMS


ブラームスのソナタ。


気が付くと、もう我が家に着いてしまっていたが、車を降りずに聴き続ける。


出会いはいつも突然やってくる。





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2021年6月15日火曜日

飛翔

 





バッタ達の学校関係の友人から久しぶりにメールが届く。丁度お嬢さんが高校3年でこの夏で卒業。進学にあたり、末娘バッタと同じ二年後にグランゼコールのコンクールを目指す理数系のプレパ(準備級)を希望しているらしい。アドバイスが欲しいとのこと。


文面の最後に、

「コンクールでの成功をお祈りしています。たゆまぬ努力が報われますように」

と、コンクール期間中の末娘バッタへの温かな応援メッセージがあった。


はた、と思ってしまう。


今回のコンクールは、たとえばピアノのショパンコンクールとは違う種類の物。一体、何をもってコンクールで成功と言えるのか。そもそも、コンクールでの成功って、なんなのか。


二年間の就学中たゆまぬ努力が続けられない時もある。そんな時にどうするかとの問いと常に背中合わせ。


人生、無駄なことなど何一つない。

想像していた結果にならなくとも、行くべくして進む道というのがあり、先々では花も小鳥も皆歓迎して待っているけれど、本人は知る由もなし。


精神的に追い詰められて健康を害する生徒も少なくなく、不眠症に悩まされ、とにかく休みなしのぎゅうぎゅう詰めのスケジュールにあっぷあっぷ。仲間かと思った途端に足をすくわれることもあり、人間不信にも陥る。


一方、周りは腫れものの様に接するから、本当の敵は自分自身であるとのことに気が付かず、世界は自分中心に回っているかのような錯覚をおこし、自己中な態度に家族は振り回されること多し。

全国から我こそはと優秀な生徒たちが集まり、その優秀な生徒でも10人いれば、1番から10番まで成績が付く。教師は問題が解けない生徒を罵倒することもあると聞く。君には無理じゃないか、と。諦めて他の道を選ぶべきじゃないか、と。


プライドなんてかなぐり捨てて、必死でもがく。


飛びぬけて優秀な生徒は一握り。あとはドングリの背比べ状態。それでも順位が付き、気が付くと遅れをとっていたり、自分がどこにいるのか分からなくなってしまうこともある。


大学に進学した高校時代の友達が、学生としての自由な時間を謳歌している時に、とにかくがむしゃらに勉強をする。それが将来的に糧となり、実力に繋がっていくのだが、辛い時には自分は何をしているのだろうと思いがち。


そうやって、精神的にも学問的にも自己研鑽に努めることになる。


自分のポジションを見極め、受け入れ、それでも自分の可能性を信じ、若干背伸びしながら、コンクールに臨む。


本人ではないと知りえない多くの葛藤を抱えているに違いない。どんな結果となっても、それを受け入れ、そこから自分の可能性を最大限に生かせる道を模索し、そして明るく、元気に、希望を持って、大いに羽ばたいていって欲しい、そう切に願っている。




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2021年6月14日月曜日

初夏をぎゅっと詰めたタルト

 






玉ねぎ2個、みじん切り

生姜5㎝程度、みじん切り

ユカ芋の粉 1カップ

豆腐一丁

卵2個

塩、コリアンダーシード、黒胡椒、カイエンヌチリー、クローブ


シーチキンがあれば、入れたいところ。取り敢えず、今回はプレーンで生地を作り、タルトの型に入れる。


赤、黄色、オレンジの小さなパプリカ、プチトマト、隠元、椎茸を生地の上に飾り、220℃に熱したオーブンで30分焼く。最後の10分は温度を210℃に下げる。焦げてしまわないか気を付けて、必要あればアルミでカバー。


初夏をぎゅっと詰めたタルト。暑い日には香辛料の香りが食欲をそそること請け合い。ユカ芋のまろやかな口当たりが何ともいえない。






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2021年6月13日日曜日

季節はもう夏

 






朝の珈琲も煎れずに、開店間際のスーパーに向かった。このところ、庭仕事ばかりしているので、散歩というものをしていなかった。木々は新緑から濃い緑に変わってきているし、あちこちで薔薇が見事に咲き誇っている。昼顔の弦がびっちりと覆っている場所があったり、ピンクの可憐な花が咲き乱れている花壇があったりする。


季節はもう夏に移っているのか。


スーパーからは既に買い物を終えた人々が買い物袋を提げて出てきている。慌てて入口から入り、商品の配列をチェックしている女性に声を掛ける。昨日、携帯を忘れてしまったようなのですが、と言うと、驚いたことにすぐに反応し、スタッフルームに姿を消した。そこで忘れ物を管理しているのかと思ったが、鍵を持って出てきて、受付のカウンターの引き出しを鍵で開け、そこから見慣れた黒の携帯を出してくれた。


あ!これです!この携帯です。


電話番号を聞かれ、伝えると、その場で彼女がお店の電話で番号を鳴らした。黒の携帯が震える。


無事に返してもらう。自動レジに置き忘れていたというが、正直、記憶にない。電話番号を諳んじていて助かったということか。


あっけなく戻った携帯だが、本当にありがたい話である。どこでなくしたかの記憶がないのだから、昨日の時点では、まさかなくした携帯が戻ってくるとは思わなかった。


治安が悪いと言われることが多いフランスだが、なかなかどうして、携帯が出てくるのだから大したもの。感謝することしきり。ゆめゆめ、これに甘んじることなく、置き忘れなんてしないように気をつけねば。


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2021年6月12日土曜日

絶対絶命




 


携帯をなくしてしまった。

お昼に末娘バッタを寮に迎えに行った時には手元にあった。その後、ルバーブのジュースを作ろうとレシピを検索したので、キッチンで使った。それから、鯵と鯛をさばき、刺身にした。上手くいったのに、何故か携帯で写真を撮らなかったので、その時はどこにあったか覚えていない。


その後、鯵に珍しく見事な卵が入っていたので、タラマを作ろうと思い、食パンを買いに出掛けることにした。その時に、ソファーに転がっている長女バッタと末娘バッタに声を掛け、買い物に誘い、何か必要なものか聞いた。そう、その時、丁度長女バッタにパパから電話が入ったので、ひょっとしたら私にもメッセージが入っていないか気になって携帯を確認した。


そこまでの記憶はある。


それから、スーパーでティッシュとキビ砂糖を買い、いったん車に戻る時に、携帯を持っていないことに気が付き、車にうっかりと置いてきてしまったのかと思った。ところが車内にはなかったので、携帯を持ってこなかったのかと思ったことを覚えている。


その後、BIOのお店に行きグルテンフリーのコーンフレークスとオリーブオイルを買って、パン屋で食パンを買って、駐車場に戻り、車で帰宅。


家に帰るなり、携帯を探すが、玄関にも、階段にも、キッチンにもサロンにも、部屋にもなかった。バッタ達に電話を鳴らしてもらうが、どこからも呼び出し音が聞こえない。


まさかとは思うが、ソファーの下、クッションの下、本棚、カバンの中をチェック。ない。


車の中は二回、丁寧に探した。その後、長女バッタにも一緒に見てもらったが、ない。

ひょっとしたら、本当になくしてしまったのだろうか。まさかとの思いと、実際に見つかっていない現実に気持ちがふさいだ。


絶体絶命。


長女バッタがのんきに、明日にもスーパーに行ってみるといいという。もうすぐ買い替えねばと思っていたぐらい、あちこちぶつかって画面にはヒビが入っているし、拾ってめっけものと思う代物ではない。落とし物の届けが出ているかもしれないよ、と。


そうかもしれない。いや、そうであって欲しい。


確実に買い物に携帯を持って出たとの記憶がないことが悩ましい。


冷蔵庫をのぞき、ため息をつく。ここにはない。

明日はスーパーの開店と同時にお店に行こう。なんとか無事であって欲しい。


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2021年6月11日金曜日

Yuvuzela亭にようこそ

 




Yuvuzela亭の本日のメニュー


どこまでも青い空と海のシチリアに思いを馳せて

レッドキヌアのパレルモ巻き

隠元のソテー醤油味

茄子の煮浸し


希望あれば、カリパリジューシーな鶏の脚の照り焼き


デザートはかっきりと冷やした新鮮なパイナップル 芳醇な香りが食べごろのサインを送っていたので、切ってみたが、ベストなタイミング。


最近「Yuvuzela亭」の名称を復活させた。その日に我が家にいる、デスクワークや勉強をしているバッタ達とその仲間にWhatsAppで「Yuvuzela亭」としてメッセージを送る。皆それぞれ時間の制約があるし、電話会議やカンファレンス中のこともある。ある程度食事の時間を決めておきたいし、メニューも予め考える必要がある。食事がいらない時は、その旨事前に知らせてもらえれば、ありがたい。


確か、昔も使っていたなとブログを検索してみたところ、懐かしい記事にヒット。そんな時代もあったのだなと、暫し茫然としてしまった。



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2021年6月10日木曜日

のんびりと

 





効率的であること、それが最重要だと思っていた時期があった。特にバッタ達が幼い頃。如何に時間を効率的に使い、多くのことをするか、考えてばかりいた。当然、車のスピードは常に制限を上回り、買い物行くにも、先ずどこで何を買って、その後どこに行くべきか、どちらが効率的か、と考えて行動した。どの道を通ると、より速く目的地に着けるだろうかと考えて道を選んだ。


バッタ達の父親との買い物でも、一緒に買い物をするのではなく、一人はスーパーで日用品、もう一人は薬局で薬、といった風に仕事を分担することで効率化を狙っていた。


バカンスにしろ、始まった日の夜の便で移動し、仕事開始の初日の朝一で戻る計画を良しとしていた。


何々している間に、何々をする、といったこともしょっちゅう。


従い、常にぱつんぱつんの予定で動いていた。用事を二件、三件掛け持ちなんて、いつものことだった。そして、ちょこっとでもずれが生じると、すべての計画が狂ってしまったかのように思い、いらいらした。


無駄のない人生。


現役で大学に入り、4年で卒業し、すぐに就職。3年後の夏に渡仏し、語学学校に夏だけ通って9月からはグランゼコールで授業開始。卒業とともに就職。出産時には3か月の育児休暇のみで職場復帰。


とにかく、すべてが駆け足。


バカンス先では貪欲に遊んだ。水平線から日が昇る様を楽しんだり、山の端に夕日が落ちるのを眺めたり。知らない街を歩いたり、山を制覇したり、美味しいものを食べに行ったり。


何もしない贅沢、との感覚が分からなかった。


いつからだろう。そんなに慌てないようになったのは。メールも着信と同時に返信、がモットーだったが、今では返事すら覚束ない。赤信号ものんびりと待てるようになった。追い越されてもイライラしないようになった。


最短距離で目的地にたどり着くことだけが全てではないと思えるようになった。いろんな道があっていいし、寄り道してもいい。買い忘れがあっても、それがなくてもなんとかなる。どうしてもその日にやらなければならないことなんて、そう滅多にあるものではない。


ここまでのんびりとしてしまうのも、どんなものだろうか。今頃家庭菜園ではかぼちゃの苗が夕方の涼やかな風に葉をなびかせていても良いのに、種まきが遅くなり、芽さえ出ていない。まあ、なんとかなるか。


松ぼっくり拾いも、今日はこの辺にしようか。卯の花の香りが甘く切ない。


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2021年6月9日水曜日

森の使者

 




松の木の下は松の葉と枯れ葉のふかふかベッド。すっかり乾燥した松ぼっくりが幾つも埋まっている。手を入れると若干の湿り気があり、土はじんわりと濡れている。土の中に手を入れると、引っかかりがある、ある、ある。指を入れてついと持ち上げると、びーんと長い根っこが跳ね上がる。蔦の根っこが縦、横に入り組み、絡み合いながらふかふかのベッドの下で緻密な世界を作り上げている。


丁寧に丁寧に一本ずつ引っ張り上げては引っこ抜いていく。気が遠くなるような作業。


昨年、バッタ達が伐ったリラの枝、杉の枝、薔薇の枝が、松の葉、枯れ葉、松ぼっくりと一緒くたになって積み上げられているところにも、蔦の弦が這いまわっている。ここは覚悟を決めて、枝を一本、一本、処理せねば。細い枝を切り落とし、紐で括れるように取りまとめる。すっかりと乾燥しているので扱いやすい点が唯一の救い。松の葉、枯れ葉、松ぼっくりは袋に入れる。


そんなこんなしていると、当たり前だが腕にはひっかき傷ができ、夜になると赤い湿疹が出始めてしまった。何かにかぶれたのだろう。取り敢えずはムヒでも塗っておこう。


寝ながらもかゆくて、ひっかきながら、ひっかいてはいけぬと、頑張って起きてムヒを塗る。


翌朝、まだ腫れている腕を見ながら、ふと違和感を感じる。掻き過ぎてかさぶたを作ってしまったのか、円く腫れている中央に赤黒いポチが見える。冗談半分で森の使者を連れてきてしまったと長女バッタに見せると、長女バッタは間違いなく生存しているという。


冗談ではない。まさかのマダニ様。これで人生3回目とは言えども、想像しただけで失神してしまいそう。前回末娘バッタが連れてきてしまった時に薬局で買ったプラスチックの簡易なマダニ取り器で、長女バッタが上手に取ってくれた。ぷちん、という小気味の良い音は、マダニ様が皮膚から身体ごと剥がされた音だろうか。


虫除けに長袖を着ていたものの、暑いからと半袖になっていたことが悔やまれる。これからは、どんなに暑くても、長袖、長ズボン、軍手、帽子をしっかりとまとわねば。




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2021年6月8日火曜日

緑の風

 







我が家に数ある自転車の一台は後ろブレーキが機能しない。それでも、長女バッタはしょっちゅうそれに乗って駅まで往復する。坂道など危ないこと、この上ない。それでも、その自転車に乗るには訳があって、もう一台の自転車はチェーンがすぐに外れてしまって動かなくなってしまうという。


別の一台は息子バッタのマウンテンバイク。サドルが高く設定されている以外にも、何かあったら息子バッタに怒られるとの思いがあるのだろう。彼女が乗っているところを見たことがない。最後の一台はバッタ達が中学の頃のチャリ。小さくて、残念ながら快適とはいかない。


近所にできたモダンな自転車屋は最近流行りの電動自転車専門だと思っていたが、そうでもないらしい。店舗は意外に大きく、VTT、ロード、ランドナー、ピスト、子供用、ママチャリと豊富に揃っている。サドル、ブレーキ、ギア、タイヤ、ユニフォーム、シューズ、グラス、アクセサリーと備品も小ぎれいに並んでいる。流石自転車大国フランスと唸ってしまった。


アトリエは店舗の奥にあり、大きさの違うスパナやアーレンキーがずらっと並んでいて、早くも2台の自転車の修理に若いお兄ちゃんたちが取り組んでいた。その手際の良いこと。見ていて気持ちがいい。この子たちは自転車野郎でメカが大好きなことが伝わってくる。


大学時代の自転車部の先輩達を思い出す。初めてロードを買った時、先輩たちが組み立ててくれた。懐かしい。


チェーンの不具合は、リアタイアの位置調整で直ってしまう。そうだったのか。ブレーキにしても、タイヤとの接触がうまくいっていないだけで、これも調整すれば新しいパーツを買うことなしに直りそう。こんなことなら、しっかりと自分で見てみれば良かったかと思うが、若者たちの颯爽とした様子を見ることが出来きたことはめっけもの。


ロードを買いたくなってしまう。この夏、久しぶりに緑の風になろうか。


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2021年6月7日月曜日

海鮮ちらし寿司豪華版

 





旦那の日本駐在が本格的に決定した大親友夫婦の壮行会が彼らの自宅で開催されることになった。いわゆるホームパーティ。ここ数日雷雨だったが、約束したかのような快晴となり、予定通りBBQ。


皆が何か持ち寄ってのパーティであり、非常にグルメな彼らの壮行会なので、焼き鳥を一人二本ずつ、ちらし寿司を作って持っていくことにしていた。ちらし寿司は、豪華海鮮。


先ずは前日にグラブラックスを作る。新鮮なサーモンの切り身に塩、キビ砂糖、黒胡椒、コリアンダーシード、ジュニパーベリーをたっぷりと振りかけ、ディルで覆い、密封し冷蔵保存。


干し椎茸を切らしていたが、うっかりしてBIOのお店で生椎茸を買わずにいたので、ここは茶マッシュルームで代用。薄切りにしてじっくりと火を通し、旨味を出すようにし、醤油を絡める。人参は細い千切りに。これを味醂醤油でざっくりと火を通す。隠元は塩を利かせた熱湯でさっと湯がき、斜め千切りに。グリーンピースがあればと思っていたが、この隠元の斜め千切りの方がむしろ上品ではなかろうか。


お米を丁寧に研ぎ、水に漬けておく。忘れないうちにすし酢を作成。尾頭付き海老の殻を剥き、筋を入れて背ワタを取り除く。半分はぶつ切り、半分は真っ二つに割く。薄焼き卵を焼き、丁寧に細く千切りにし、錦糸卵を作る。この間見つけた昆布を入れてご飯を炊き、その間にグラブラックスを切る。色合いも丁度良く出来ており、やや迷うが、1センチ角に切る。


ご飯が炊けたところで、すし酢をかけ、一拍置いてしゃもじでご飯を切るように混ぜる。予め準備していたマッシュルーム、人参、隠元の順に具を混ぜ、ぶつ切りの海老、サーモンの半量も混ぜる。ディルも香りづけに混ぜ、今度は上に残っていた半量のサーモンを飾り、錦糸卵を上にかけ、半分に割いた海老を飾り、海苔にしようか迷うが、色彩を考慮し、最後にディルを散らす。


ディルの香りもなかなかお洒落。ちょっとサーモンの量が多いかなと思うも、ここは壮行会。超豪華版で華やかに激励し、見送りたい。


昨夜既に作っておいた焼き鳥はオーブンで白焼き済み。手製の特製タレを持参し、現地でタレをつけてBBQ!


さあ、急げ、急げ!友人夫婦の嬉しそうな顔が目に浮かぶ。



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2021年6月6日日曜日

切ない程に甘く

 




卯の花の 匂う垣根に

時鳥 早も来鳴きて

忍音もらす 夏は来ぬ


卯の花。卯月(旧暦4月)に花が咲くから卯の花。正式な植物名はウツギ。なんとも切ない程に甘い香り。枝に星屑のように純白の花が散りばめられて咲くので、早朝など、しっとりとした空気に甘い香りが立ち込めて、枝の下でしばらく時間が経つのも忘れてぼんやりとしてしまう程。


「夏は来ぬ」の歌詞を思わず口ずさんでしまう。ところが、不思議なことに「卯の花の匂い」と検索すると、ウツギの花は香りがしない、といった文章が散見する。我が家のウツギの花は八重なので、種類が違うのだろうか。


歌詞にある「卯の花の匂う」とは、香りが匂い立つほどに枝に沢山の花が咲き誇っている様を表しているとも言えなくはないが、どうも釈然としない。だって、我が家の「卯の花」は、こんなにも切ない程に甘やかに香り立っているのだから。



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2021年6月4日金曜日

盲亀の浮木、優曇華の花

 





一つ年上の兄は何でも知っていて、雑学博士、歩く百科事典などと言われていた。小学生の頃からコンピューターのプログラミングをしていたし、今は懐かし、ハム、いわゆるアマチュア無線の免許を持って見知らぬ大人と交信なんかしていた。


そんな兄がいる我が家での常識は、一般常識とはかけ離れていたのだろうと、今振り返ってみてしみじみ思う。


いつどこで仕入れたのかと思う程ネタを持っていたし、歴史や漢詩にも通じていた。あらゆるジャンルに関心を持ち、探求心が旺盛だったのだろう。そして、記憶力が抜群。


そんな兄が両親と何かの話題でにぎやかに盛り上がっている時、へええ、と横目で眺めているか、理解しているフリをすることが多かったかもしれない。なにそれ、教えて、と言うには、どうも憚られる雰囲気があった。何より、私自身がぼんやりとした子だったのだろう。


それでも、どこか記憶に引っかかっていることがあり、時々ふとしたことで思い出し、どれどれと調べてみて、成程そうだったのかと膝を打つこともなくはない。


その一つに、今日、たまたま閲覧していた動画で出くわして、思わず膝を乗り出してしまった。


「盲亀の浮木、優曇華の花」


盲亀の浮木とは、大海の底にすみ、百年に一度だけ海面に出てくる盲目の亀が、海面に浮かぶ一本の木に出会い、その木にあいている穴に入ることは容易ではないという、仏教の説話から、出会うことが甚だ困難であることのたとえ。また、めったにない幸運にめぐり合うことのたとえ。


優曇華の花とは、きわめて珍しいことのたとえ。「優曇華」は三千年に一度咲くという、インドの想像上の植物。


「盲亀の浮木、優曇華の花待ちたること久し」と続くと、願ってもない絶好の機会という意味になり、仇討ちの時に使われる常套句。


不思議なことに、その後に続く、「此処で逢うたが百年目!親の仇だ!」のくだりは良く知っていた。そうか、滅多にない幸運、巡り合わせ、という意味だったのか。


小学生の頃、良く我が家に遊びに来ていた父の仕事関係の友人がいた。非常に知的で、正に紳士然としている方で、確か名古屋の出身。関西のアクセントも憧れだった。父よりも恐らく一回り年上だっただろうか。単身赴任であったからか、夕食も随分ご一緒した。その方は母の料理の腕をいつも褒めていて、母も喜んでローストビーフ、殻付き海老のチリソースなどご馳走を作っていた。一度母が出張で家を空けている時に、泊りがけで遊びにいらしたことがあった。その晩、ワインレッドのナイトガウンを羽織っていらして、なんてダンディなんだろうといたく感心したことを覚えている。


ただ残念なことに本社に戻ることになり、それからは以前のように頻繁にお会いできなくなってしまった。そして、数年後に、病気で亡くなってしまった。


その方の追悼文集を作成するにあたって、母に寄稿依頼があった。母は我々子供たちにも、その方の思い出話やエピソードを尋ねた。私は確か上述したナイトガウンの話をし、妹はドレッシングを作っている時に味見をしていたら、そんなに味見をしたら、ドレッシングがなくなるぞ、とからかわれた話をしたように思う。


母は、そうそうとばかりに、「盲亀の浮木、そして続きはなんだっけ」、と言うと、兄がそれを受け、「盲亀の浮木、ときたら、優曇華の花」と嬉しそうに言う。


母によれば、ある時、ご自分の奥様との出会いを嬉しそうに話しながら、父と母も最高のカップルであるとし、こんな出会いは「盲亀の浮木、優曇華の花」である、とおっしゃったとか。男性陣にとっては、非常に出来過ぎた女性たちである、と。


へえと感心する兄。そんな故事が口をついて出るなんて、やっぱり本物の知性をお持ちだったわよね、としみじみとする母。どうもその場で、「盲亀の浮木、優曇華の花」とはなんぞや、と言えない雰囲気があった。


その後、こっそりと調べれば良いものの、私にしてみれば「もうきのふぼく、うどんげのはな」なのだから、ちんぷんかんぷん。とにかく漢字が当てはまらない。饂飩気の花?そうなると、言葉自体が覚えられずに、調べる術もなく、うやむやになってしまった。


それでも、何かが引っかかっていた。そして、今日、漸く明確に理解する。そうか、そうか。そうだったのか。


せっかくなので今度一度使ってみないと。

盲亀の浮木、優曇華の花、待ちたること久し!



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2021年6月3日木曜日

こんな日には

 




見事に咲き誇っていた紫紅色の芍薬の花一輪が、一晩でぱっさりと花弁をテーブルに零れ落としていた。

こんな豪華な散り方をするとは知らなかった。


不思議なもので、災難とは芋づる式にやってくる。クレジットカードで身に覚えのない振り込みがあったと思えば、新たに発注したカードが郵送中にどこぞやにいってしまって届かない。その間、カードでの月末決済していたサービスが幾つか止まってしまう。オンラインでの新たな買い物もできない。


やれやれと台所で水を飲もうとすると足元が冷たい。こんな時、見て見ぬふりをしたくなるが、所詮いつかは対峙せねばならぬこと。嗚呼、なんたることか久しぶりの水漏れ。


そうこうしているうちに、今度は不正使用された可能性のあるアカウントのパスワードを変更するようにメールが届く。調べてみると18件変更すべきとのこと。


そんなんありだろうか。


なんだか、空模様まで怪しくなってきた。どうやら今夜は雨になりそう。こんな日には雨音に紛れて泥棒が忍び寄ってくる。そうならないように、忘れずに戸締りをせねば。



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2021年6月2日水曜日

踏んだり蹴ったり

 




踏んだり蹴ったりとは正にこのこと。

先週木曜に契約銀行からSMSが届き、早朝のカードでの振り込みに間違いはないか、もしも身に覚えがない場合はSOSカードに連絡を、とある。確かに、身に覚えがない。振込先をググってみても、何も出てこない。金額は日本円にして3000円程度。やられたか。


SOSカードに電話連絡をし、早速今のカードを無効にし、新規にカードを作って送ってもらうことにする。いつもは銀行の支店にカードを取りに行くシステムだが、郵送するという。このご時世、なるべく人とのコンタクトを避けるサービスになっているのだろう。


三日程度で届くというので、ぼんやりと待っていたが、土日をはさんでいたとしても、そろそろ着かないとおかしい。銀行に問い合わせると、申請した翌日には郵送しているという。流石に届いていないのは問題がある。追跡番号を問い合わせたところ、普通郵便で出したというからがっくりしてしまった。銀行にとってはセキュリティよりも経費なのかと勘繰ってしまう。


銀行カードがないと大いに不便。ちょっとした買い物もすべてカードで対応していたので、手元に現金が少ない。しかも、月末だったので、色々なサービスの料金引き落としができなくなってしまい、サービスが途絶えてしまったものが既に3件。


銀行側は改めて住所を確認させて欲しい。新しいカードを発注し、即郵送する、と言ってくる始末。前回の住所は間違っていなかった。だいたい、追跡番号サービスを伴わない普通郵便でクレジットカードを送るセンスはどんなものだろう。書留で送るべきではないか。


新たに申請をし直すとなると、また少なくとも三日はかかる。ひょっとしたら明日の午前中に届くかもしれない。


さあ、どうしたものか。


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2021年6月1日火曜日

レイザーフィッシュ





レイザーフィッシュ。剃刀のような形だからの名称。フランス語でもナイフを意味するクト。日本語での名称がマテガイであり、鞘に収めた馬手差(刺刀)に近い形状からこの名がついたとされるので、そもそもの発祥地は日本なのかもしれない。


と、分かったように書いたが、もう少し調べてみると、色々あって、「マテ」は「真手」で、両手のこと。殻の両側から足と水管を出しているのが、左右の手のように見えるから「マテガイ」とした、と、へええと思わせるもののが出てきた。


もっとすごいのになると、「マテ」を股の母音交替形とするのまである。マテガイの殻は純白の内部が人の肌を思わせ、殻を左右に開いた姿が股に似ているため、とか。


ここは、馬手差を由来としたいところだが、この馬手差、「まてざし」ではなく「めてざし」と読むから訳が分からなくなる。まあ、「メテ」が「マテ」と訛ったと思えば、そんなものかとも思われる。


いや、レイザーフィッシュはレイザーフィッシュでなければなるまい。


もう10年程前の話。ロンドンはリバプールステーションの近くのスペイン料理店。仕事のアポイントは午前中だったが、これからオフィスの仲間とフライデーランチをするから一緒にどうかと誘われ、連れて行ってもらった。相手はお客様なのだが、何故か私がゲストとなってしまい、戸惑いながらも席に着くと、先ずは熱々のレイザーフィッシュがテーブルに並べられた。


ガーリックとパセリの香りが、ロンドンとパリでの一時間の時差も手伝ってか、緊張している筈の場で、大いに食欲を掻き立ててくれた。一つ口にすると、真っ青な空、エメラルドの海、真っ赤なブーゲンビリアがぐっと迫ってきて、思わずうっとり。その後の会話が大いに盛り上がったことは言うまでもない。


以前バルセロナに行った時に、興奮してレイザーフィッシュを頼んだが、どうも期待外れでがっかりしてしまった。パエリアは最高に美味しかったので、恐らく空腹とタイミングの問題だったのだろう。


数年前にはマルシェで束で売っていたので、思わず手に取って買っていた。オーブン焼きにしたが、どうも砂が残っていたらしく、じゃりじゃりと残念な結果となってしまっていた。


バッタ達は意外に庶民的で、魚屋に一緒に行くと「鰯」が食べたいとのリクエストが多い。ブルターニュのグロア島にルーツがあることを誇りにしているので、彼らの血がそうさせるのかもしれない。鰯の塩焼き、鰯の梅醬油煮など、美味しくいただけるし、まさか、ママのお財布を気にしてのことではあるまいが、もうちょっとご馳走してあげたい。


そこで、先日は鰯と一緒にレイザーフィッシュをゲット。見た目は綺麗だが、今回こそはちゃんと時間をかけて砂吐きをさせる。ざっとフライパンで蒸して、蓋を開けて、片方の殻を外し、オーブントレイに並べた殻付き貝に、ニンニクとパセリを練りこんだ塩バターを塗り、200℃のオーブンで2分、さっと焼き上げる。


さあさあ!熱いうちに召し上がれ!

夏はもうそこまで来ている。


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