2022年3月31日木曜日

花びらかと思えば雹

 





今年は暖冬で、あっという間に春になり、さくらんぼが満開になったと思ったら、リラまで蕾をつけ始めているので慌ててしまった。大切な牡丹の蕾も大きくなっていて、そんなに急がないでおくれよ、と声を掛けたが聞いてくれたかどうか。


さくらんぼの花びらがひらひらと舞い降りてきたのかと思ったら、霰。冷え込みが厳しいと思っていたが、この時期にまさかの雪の予報が出ている。


せっかくのさくらんぼが満開の時期なのに!いっそ、瞬間冷凍となったらどうだろうか。もう少しだけ、淡い甘やかな香りを楽しんでいたい。


トンカは庭が大好きだし、散歩も大喜びなのに、一人で外にいる習慣がないせいか、どんな時にも一緒にいて欲しがる。せっかくなのだから、少し一人で遊んでくればいいのに、私が家に戻ると一緒に戻ってきてしまう。それでいて外での遊びが足りないと、家中を突風のように駆け回り、こちらを慌てさせる。どこにもぶつからずに、猛スピードで駆け回ることができるのは、本能のなせる業なのだろうか。いや、どこかにぶつかって凄いケガをするか、照明が倒されるか、植木がめちゃくちゃにされるか、時間の問題かもしれない。


だから寒さに凍えながらも、できるだけトンカが外で遊べるようにと、トンカが嬉しそうに凍てついた草原の上にしゃがみこんだり、茂みに鼻を突っ込んだりしている様子をぼんやりと見ていることにしている。


できるだけ外に連れて行ってあげるから、お願いだから、我が家のパイナップルやアボカドの植木鉢にいたずらをしないでくれないかしら。絨毯を齧るのもやめてね。ね、とんちゃん。



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2022年3月29日火曜日

川遊び

 





トンカと散歩をしていると、驚く程気軽に色んな人々と会話ができてしまう。子犬の可愛らしさによるものなのか、トンカが可愛いからなのか、これまでは黙々と森の中を散策し、森林浴を楽しんでいたのだが、今では多くの人々との交流を楽しんでいる。新しい扉が開けた感があり、丁度長女バッタが生まれて、彼女を散歩させている時に感じた思いと共通するものがある。


トンカにとっても、これまで我が家の庭だけが全世界だったところ、森に散歩に行くことで大きく世界が広がった。一番の収穫は仲間との出会いではなかろうか。犬同士がこんなに楽しく走り回ったり、じゃれ合ったりするものだとは、考えてもみなかった。トンカの成長にとり、非常に重要であることは見ていて頷けるし、何より本当に楽しそうなのだから、こちらも嬉しくなる。


先日も小川で二匹のオーストラリアンシェパードが楽しそうにじゃれ合っていた。彼らの勢いといったら豪快で、怒涛のように絡み合い、水の中に入っては出て、ぶるぶると体を震わせて辺り一面に水飛沫を飛ばしていた。ちょいと喉が渇いたトンカが土手の低い場所で、小川の水をちょろちょろと舐めているのとは訳が違う。若干恨めしそうに小川を眺めつつ歩いていたトンカの存在に気が付いたか、気が付かないか。ものすごい勢いでやってきた二匹のオーストラリアンシェパードが、トンカをどんと土手から突き落とす格好になってしまった。


さあ、どうするトンカ。この機会に川遊びを覚えて、我が家でもシャワーを楽しむようになれば良いのに、と思う反面、どでかいオーストラリアンシェパードを前にちび助トンカがいつになく小さく思われ、心配でもあった。


オーストラリアンシェパードも、トンカが土手から突き落とされてしまったことに気が付き、大いに戸惑っているようだった。彼らがあと一突きするだけで、トンカは小川に転がり落ちるところだったが、トンカが困っていることに気が付いたのか、急に大人しくなってしまった。彼らの勢いが静まった様子を見て、トンカが勢いをつけて土手の上に上がってきて、一件落着。


追いついたオーストラリアンシェパードの飼い主さんから、トンカまで煮干しをご馳走になってしまうおまけ付き。


色々な犬たちを見ながら、成長したトンカを思い描く。なんだか、その辺は子育てと一緒。この夏には、小川で水遊びを仲間たちと楽しんでいるトンカを遠くから見守ることができるだろうか。夢は膨らむ。


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2022年3月26日土曜日

熱き視線

 





かつて誰かにこんなにもじっと、しかも熱く、恋焦がれるかのように見つめられたことがあっただろうか。


仕事の手を休めた時、食事の最中、ぼんやりとしている時、気が付くとトンカがじっとこちらを見つめている。一挙手一投足、何も漏らさないかの如き覚悟を持って。案の定ちょっとでも席を立つと、すっと駆け寄ってくる。


トンカが隣に来ていることに気が付かずに、何度トンカの頭を、手を、脚を蹴っただろう。手で叩いてしまっただろう。踏んでしまったこともある。それでも、すっと音もなく隣にぴたっとついてくる。


嗚呼、トンカよ。君のその熱き期待にどこまで応じることができるだろうか。



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2022年3月25日金曜日

広がる心と深まる愛

 





熱い鼻息を膝に感じながら、ずっしりとしてきた重みを愛しく思う。人間の赤ちゃんと一緒で、寝ている時は正体不明。手を持ちあげられようが、足を引っ張られようが、一向に我関せずで寝入っている。この際、耳も引っ張ってしまう。


トンカの存在は、会う前から既に心の一部を占めてしまっていたが、だからといって他の存在の占める大きさが少なくなるわけではない。これは子供の存在と一緒。その秘密を悟った時の歓喜といったら!


だからということでもないが、このところサムのことを思う。幼い時に飼っていたコリー犬のサム。長い鼻を上手に使って、ガラス窓を開けてリビングに入ってしまう利口者。車で出かける時には、塀に飛び上がって見送ってくれる。ヨーグルトが大好きで、車が苦手。散歩が大好きで、ブラッシングが苦手。甘えん坊のサム。いつだって、耳をぺたんとして喜んで迎えてくれた。


それでも、いつだって一緒だったわけではない。都合の良い時にだけ、散歩をし、おやつのヨーグルトのお裾分けをし、嫌がるブラッシングをした。なんて我儘な、一方的な接し方だったんだろう。


トンカへの愛が深まる度に、サムへの愛も深まる。


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2022年3月22日火曜日

ロマランとガーリック風味のフォカッチャ

 





我が家の庭には長女バッタが植えたハーブが青々と育っている。ロマラン(ローズマリー)、タイム、ヴェルヴェンヌ。室内ではバジル、コリアンダーが瑞々しく育っている。フレッシュなハーブを使っての料理は作っていて本当に楽しい。


春の暖かな日差しを浴びながら、フォカッチャを焼こうかな、と思い立つ。先日、友人がアルプスのお土産として、手作りソーセージを買って来てくれていた。そのお礼に、アペリティフにぴったりの、熱々のフォカッチャを焼いて差し上げよう。庭のロマランを味付けとして使ったらどうだろう。


トンカがいるので、簡単に友人を我が家に招待することは未だ難しいし、トンカを置いて、どこかに遊びに行くのも難しい。


ぬる湯にオリーブオイルを混ぜ、イースト菌と一振りのキビ砂糖を混ぜる。それを小麦粉と一振りの粗塩に入れ、しっかりと混ぜて、10分ぐらい捏ねる。最初はべちゃべちゃだった生地が、どんどんと伸びが良くなり、生地が生き生きとしてくる。オーブンに40℃で40分程度寝かせるところ、シンクにお湯を溜めて生地の入ったボールを置いて発酵させることにする。


40分後、ボールの中で生地はふっくらと膨らんでくれた。さあ、次はトレイにベーキングペーパーを敷いて、生地を入れ、指で生地に幾つもくぼみを作り、削ったニンニクをふりかける。オリーブオイルとたっぷりとかけ、ドライのミックスハーブをふりかけ、庭から採って来たフレッシュなロマランの葉をたっぷりとまぶし、粗塩を振りかける。


改めてシンクにお湯を溜めて、生地の入ったトレイを置いて、二次発酵させる。30分程度寝かせた後で、180℃のオーブンで30分程度焼き上げる。


暫くすると、オーブンからこんがりとしたニンニクとハーブの香ばしい、食欲をかきたてる美味しそうな香りが流れ出てくる。どうも二次発酵が足りなかったのか、膨らみに若干欠けているようだが、香りの良さは抜群だし、味も問題ないに違いない。熱々のところをざくざくと切り、さっそく友人宅に届けに行く。ほんのご近所さんなので、トンカを散歩がてら一緒に連れて行こうかと思うが、まだまだ無理だろうな、と今回は断念する。いつかトンカも連れて出掛けることができたらな、とうきうきとした気持ちを抱えながら、友人の笑顔が目に浮かぶ。



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2022年3月20日日曜日

新たな出会い

 






師匠から声が掛かったのは森デビューを果たしたことを報告してすぐのこと。週末に森に行くようなら、是非一緒に行きましょう、と。朝9時半に車で迎えに来てくれると言うので、飛び上がる程喜んだのは言うまでもない。


当日、9時からトンカと外に出てウォーミングアップ。首輪も意外にすんなりとつけることが出来てほっとする。水筒、タオル、ウェットティッシュ、ビニル袋、そして、煮干しを用意する。9時半かっきりに、我が家の通りにピタリと車が停まった。いそいそとリースをつけて、さあ行こうとトンカに声を掛けても動こうともしない。困ったな、と思っている時に、車から友人が降りたって、トンカ!と声を掛けてくれる。


魔術師。


トンカは声を聞くなり、大喜びで通りに出て行こうとする。すごいなあ。トンカと二人で助手席に乗ると、後部座席には大型のプードルのハクとこれまた小型のチワワのサスケが歓待してくれる。トンカは初めての友達に戸惑いを見せつつも、嬉しそう。


友人は、本当に慎重で丁寧な運転をして、我々を森の入り口まで連れて行ってくれる。さあ、トンカ。ハクとサスケと一緒に森に行こう!


驚いたことに、犬たちは最初こそ3匹でくるくると回っていたが、ちゃんと師匠というか、魔術師の友人の後に従い森の中に入っていく。3匹とも、本当に嬉しそう。じゃれ合いながらも、ハクは仲間の長としての威厳を持って、野太い声で叱ったり、喜んだりしている。サスケは皆の間をちょこちょこ、ちょこちょこ行ったり来たり。すごいパワー。トンカが仲間たちにすぐに溶け込んでしまっていることに、あっけにとられてしまった。


暫く行くと、シェルティに出会う。友人は、あら、ジャック、おはよう、と声を掛ける。驚いたことに、友人はそこの森で散策する犬たちをほぼ全て把握していて、名前、犬種、年まで知っている。やはり、彼女は魔術師だった。


ジョギングしている人が通ると、犬たちは喜んでついて行こうとしたり、嬉しがって飛び上がって挨拶をしようとする。そこを上手に押し留め、走行者を先に行ってもらうように伝える。そんな時、しっかりとトンカの首輪を手にする彼女を見て、なるほど、こうするのか、と学ぶ。


自転車が実は大いに曲者。トンカなんて、何度自転車の後をついて行こうとしたか。動いている物に対して、本能で追いかけてしまう。追いかける分には、戻ってきさえすれば、百歩譲って良しとするが、何せ真っすぐに走らずに、自転車の前を横切ってしまうから困りもの。サイクリストのムッシューなど親切にスピードを緩めて、「こいぬだね。可愛いね。自転車を追いかけないようにちゃんと教えてあげてね。僕なんか、この間追いかけて来た犬と一緒に走行して、あっという間にその犬が前に来て、轢いてしまったんだ。そんな事故に合わないようにね。」と、忠告をしてくれた。


それから、ラブラドール、ゴールデン、コリー、スパニエル、色んな犬と、飼い主たちに出会った。犬に優しいランナーもいたし、犬何て迷惑ね、と態度で示すランナーもいた。森は出会いの宝庫。


これまで、何度森を散歩しただろうか。それなのに、この日はいつもの森が違った森に見えたのだから不思議なもの。


一時間は歩いただろうか。後半、トンカが鼻を鳴らし始めたので、早めに切り上げることに。トンカにとっては、先が見えないことへの不安があったのだろうか。特にへこたれた様子ではなく、足並みはしっかり、時々1メートルほどの垂直ジャンプをして友人や私を驚かせてくれたりもした。


帰りの車で、私の腕の中で眠り込んでしまったのには笑ってしまった。これでは、まるで子供と一緒ではないか。いや、同じなのか。友人、ハク、そしてサスケと、また是非一緒に森に行こうと約束をして別れる。


トンカ、楽しかったね。仲間って、こんなに良いものなんだよね。そうだったのか。犬も仲間が必要なのか。世界がぱっと明るく広がる。


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2022年3月19日土曜日

向こう見ずな魔のジャンプ

 






猫は木にも登るし、屋根で日向ぼっこなんてお茶の子さいさいだってことは、知っていた。実際にこの間も夜中にトンカとがっちゃんこし、さくらんぼの木の高い幹の上まで登って行った猫を見たばかり。


しかし、犬もすばしっこくて、猫のような動きをするとは知らなかった。子犬だからだろうか。


トンカはちょっとしたドアの隙間から外に走り出てしまうのは日常茶飯事で、通常は閉まっている玄関ホールへのドアも、週末にバッタ達が帰ってくると誰かは必ずと言っていい程ちゃんと閉めないことがあるので、開かずの間の扉を抜け出てしまうことがある。この間は瞬く間に二階まで突っ走ってしまい、その瞬発力に驚いてしまった。


息子バッタが帰って来た晩、相変わらず開かずの間の扉を抜け出て、一階のベッドの下に入り込んで出てこないので、大騒ぎせずに放っておいて、リビングに戻ってみた。しばらくすれば、にぎやかなリビングに戻ってくるだろうと踏んだのだが、どうしたことかちっとも戻ってこない。しかも、音や気配さえもしなくなってしまった。


どこで何をしているのか、心配になって玄関ホールに出てみると、なんと!二階に向かう階段の一番上から、こちらをのぞき込むいたずらっ子の茶目っ気たっぷりの顔を発見。ちょっと待ってよ。ただでさえ滑りやすい石のフローリングの階段。トンカの足では滑ってしまいかねない。しかも急勾配。行きは良い良い、帰りは恐い、の典型例。迎えに行って、抱っこして降ろすしかあるまい、と、そこまで思考が巡ったかどうか。


あっという間に、トンカは私目がけてまさかのジャンプ。情けないことに、私は凍り付いてしまった。ぱしゅっと着地した、というよりも、頭もがんっとぶつけた様に見えた。トンカの体が打ち砕かれて木端微塵になるのではないか、との恐怖で、気が付いたら悲鳴を上げていた。私の悲鳴を聞いてか、自分のした行為に驚いたのか、はたまた、本当に痛かったのか、トンかは2度ほど、きゃひん、きゃひん、と泣いた。


息子バッタが慌てて飛んできて、ママ、どうしたの、と私を気遣う。いや、ママじゃなくて、トンカよ!泣き崩れんばかりの私に、トンカが飛びこんできて顔をべろべろと舐めてくれる。無事だったの?階段の高さは優に2メートル半はあるだろう。そこから飛び降りて無事って、奇跡ではないか。それとも、キミは、やっぱりチーターの血を引いているのか。


嗚呼。神様、仏様。トンカをお守りいただき、ありがとうございます。これに懲りてトンカが開かずの間の扉の隙間をすばしっこく抜けて魔界に出たとしても、二階にだけは行かないようになると良いが、どうだろうか。そして、ゆめゆめ飛び降りジャンプなんてしないで欲しい。果たして、学習してくれただろうか。度胸が良いというのか、肝が据わっていると言うのか、いやいや、向こう見ず、ということだろう。


トンカよ。我が相棒よ。我々には、これからアルプスの山々に行ったり、ノルマンディーの海岸を走ったり、海辺で朝日を拝んだりする楽しい冒険が待っている。お互い、健康体でいようよね。



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森デビュー

 






過去に何度か車の助手席に犬君を見かけて、おおっ、いいな、あんなことしたいな、と思ったものだった。子供時代に我が家で飼っていたコリー犬のサムは、車酔いが酷くて、本当に可哀想だった。田舎だったので、車で連れて行くといったら獣医さんのところしかなかったので、車に慣れることなく、そして、慣らすことなく、必要もなかったと言えば、その通り。


ワクチンが終わらないと外に連れ出すことは控えた方が賢明ですよ、との獣医さんの言葉が頭にあったが、なにせトンカは日々大きくなっている。驚くほど筋肉もしっかりとついてきたし、すばしっこくて、低姿勢で走る姿といったら、大袈裟ながらチーターそのもの。


犬といえば真っ先に思い浮かぶ友人が、遂に我が家に遊びに来てくれた日のこと。先ず驚いたことに、彼女の腰ポーチにはたっぷりのビーフジャッキーと思われるものが詰まっていて、トンカが何かすると超褒めて、カチっと右手でおもちゃのようなものを鳴らし、左手で即座にジャッキーのちびっとした欠片を与える。すると、どうだろう。魔法にかかったかのように、トンカのアーモンドの形をした真っ黒な瞳がきらきらと輝きを増し、さあ、次は何をしましょうか、と友人の顔を真っすぐに見つめ始めたのである。


これは、餌で釣る、といった話ではない。なんだろう、この一体感。ジェラシーよりも、とにかく、目の前で繰り広げられる魔術の世界に感嘆してしまった。その後、丁度その日に届いた煮干しをトンカとの遊びに取り入れたことは言うまでもない。


その彼女が、彼女だったら、森に連れて行って、多くの犬や人々との交流に慣れさせ始める、と言ったので、そうだよね、と、恐らく私もトンカのように瞳をきらきらと輝かせて頷いたものだった。


以前に購入していた首輪は、トンカには未だ大き過ぎたので早速小さめのものをオンラインで購入。届いた日に、トンカにトルコブルーの首輪を見せ、ゆっくりと慣れさせてから、首につけてみたところ、ぴったり。こうなったら、森に行くしかない。


道路を歩くのは、流石にハードルが高過ぎる。ちょっとそこまでなのだが、車で行くことにする。車にも慣れて欲しいし、一人で運転してトンカを連れて行くことに躊躇はあったが、何事もファーストタイム。そう、いつになっても、人生にはファーストタイムはつきもの。楽しまなくては!


案ずるよりは産むが易し、とは正にこのこと。


どうだろう。確かに最初は後部座席に乗せていたが、勝手に助手席に来てしまったことは計算外だったが、堂々と楽しそうにしているではないか。


そして、森でも、始めこそ、なんで一人で好きに歩けないのよ、とばかりに抵抗したが、すぐに私がハミングをして早歩きを始めると一緒についてきて、それはそれは驚く程簡単に歩き始めた。感無量。


トンカよ。これから季節はどんどん散歩には最高になっていくよ。一緒に森を散策しよう!



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2022年3月17日木曜日

道草散歩

 




トンカときたら、いつでもどこでも道草をする。ボールを追いかけて行った筈なのに、ボールのそばに生えている雑草の根っこの掘り出し作業にかかってしまう。不思議なことに、ボールの存在を忘れてしまったわけではなく、次の瞬間にはボールと遊んでいる。


我が家の裏庭を一周するなんて、あっという間のことなのに、ラベンダーの株の匂いを楽しむことから始まって、腐葉土のあるミニ菜園の土を掘り返し、そうかと思ったら松の木の根元に鼻を突っ込み、松ぼっくりを追いかけ、その勢いで月桂樹の茂みに入り込み、しばらく出てこない。恐らくハリネズミ一家と挨拶をしているか、カタツムリ君がいないか探している。勢いよく茂みから飛び出し、林檎の木の下でいかにも何かを発見したかの様に一心に鼻を鳴らして土を掘り起こす。クエッチの木の下の大きな石に歯を当て、まだ自分の口に入らないことを確かめると、サクランボの木の下のくぼみに入り込み、なにやらご満悦で口をもぐもぐさせている。木の枝も枯れ葉も、トンカにかかると美味しいオヤツ。サキイカでも味わっているように目を細めて噛み砕いている。


と、突然何かを思い出したかのように勢いよく飛び回り、今度は小屋の中に入ってしばらく出てこない。芝刈り機から始まり、カッター、のこぎり、梯子、枯れ葉の詰まった袋、など、下手するとケガをしそうな危険なものばかりだが、追いかけていくことはしない。そんな馬鹿なことはしまい、との思いもあるし、少しばかり危険なものがある場所で自由にさせてあげたいとの思いもある。全て危険なことはダメ、では、伸び伸びとした子には育つまい。


その後、茨の茂みに抜き足差し足で入り、上手に入り組んだ枝の隙間を通って戻ってくる。それから、大好きな胡桃の木の下で長いこと胡桃が落ちていないか、地面を掘り起こしたり、枯れ葉に鼻を突っ込んだりして探す。お隣の庭との境界にある垣根の木々を出たり入ったりし、漸く松の木のある小高い丘に戻ってくる。


私の方が先を歩いていた筈なのに、慌てて猛スピードで追い抜き、台所の勝手口にすまして座って待っていることが多い。


トンカのお陰で、枇杷の新芽を楽しんだり、さくらんぼやミラベル、梨の蕾が付き、膨らみ始めている様子を楽しんだりできている。ひょっとしたら、今年こそ、サクランボの花が満開の下でお花見ができるかもしれない。庭はトンカの道草散歩を大いに喜んでくれているに違いない。庭の隅にある枇杷の木が、嬉しそうに輝いてみえるのは気のせいだけではあるまい。



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2022年3月15日火曜日

相棒よ

 








何かで封印されていて、その封印が解けたてしまったのか、思いもよらない人たちからメッセージが矢継ぎ早に届く。


一人は、以前だったら心ときめかし、さてどんな返事を送ろうかと楽しく思案した相手だったが、不思議なことに今では連絡が入ってもちっとも心躍らず、さらりと時候の挨拶程度の返信をすることにしてしまった人。


一人は、短期間ながらも仕事仲間として苦楽を共にし、仕事を超えた信頼関係を築き、プライベートでも何度も会っている、一回り以上年下の気心のしれた友人。と、その時まで思っていた人。


もう一人は、仕事でしか付き合いがなく、彼女には一切非がないにしろ、葬り去りたい過去の一部を形成してしまっているので、連絡が途絶えてしまっていた人。


人間、皆、それぞれの思惑で動いている。最終的には保身に走るのは当然のこと。かつての同僚たちに非はなく、恐らく上司に詰め寄られ、責め立てられて私に連絡をする羽目になったのだろうということは、推察するに難くない。されど、なんてことだろ。この哀しみはどこからくるのか。彼女たちは、私の苦しみを知っているとばかり思っていたが、そうではなかったのか。時間が解決したと思っていたのだろうか。一体、どんな反応を期待したのだろう。間接的とはいえ、彼女たちの背後の存在を感じ、眩暈を覚えてしまう。


傷は思った以上に深く、気がついたらどくどくと血が流れだしてしまっていた。


膝にトンカの熱い塊を感じ、静かな寝息を聞きながら、トンカが絨毯を齧ってしまうので怒ったり、飛び上がって食卓に鼻を載せるので叱ったり、猛スピードでソファーの上を駆け回るので外で追い出したり、と、とても落ち込んでいられない程振り回され、大笑いできていることに、今更ながら気付かされ、感謝の気持ちが溢れ出て止まらない。


出会うべくして出会ったトンカ。相棒よ、これからもよろしくね。


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2022年3月12日土曜日

オイルフリーのふんわり優しいバナナシフォンケーキ

 






羽のように軽いバナナシフォンケーキは我が家の定番。もう目を瞑っても作れる程何度も焼いている。焼く度に誰からも好評で、文句なし、と思っていたが、唯一サラダオイルを使うことが気になっていた。


我が家でサラダオイルを買わなくなって久しい。サラダオイルを製造する上での人工的なプロセスを知ってから、オイルは全てエキストラバージンオリーブオイルかココナツオイルとしていた。風味づけにごま油も一瓶常備している。


ただ、ケーキを焼く上では、サラダオイル以外のオイルを使うと、いずれも独特の風味が出てしまう。もちろん、その効果を狙ったお菓子であれば問題ないが、バナナシフォンケーキのような軽妙な口当たりが命のお菓子にとって、それこそ命取りになりかねない。


そんな時に嬉しいことに、オイルフリーのレシピを目にする機会に恵まれた。オイルの代わりにチョコレート、つまりカカオバターを使うことになるのだが、果たしてチョコレート製造過程での問題についてはいかがなものか。取り敢えずは不問にするしかない。正直、目くそ鼻くそなのかもしれないが、探求心旺盛な食いしん坊は、こんなことでは立ち止まらない。


ブラックチョコでもミルクチョコで、チョコレートを入れると、その風味が勝ってしまうので、敢えてホワイトチョコレートを使用してみる。香り付けにはトンカ豆を使用。


果たして。


ふっくらと焼き上がっていくにつれ、キッチンはトンカ豆の高貴な香りが立ち込め、幸せ感が溢れてくる。


冷めるのを待って型からゆっくりと取り外す。心地よい弾力感が嬉しい。口にしてみると、いつものように、軽やかに、そしてしっとりとした食感。バナナの優しい甘みが程よい。


さあ、お向かいのマダムに久しぶりにお届けしよう。やんちゃなトンカの紹介も未だできていない。マルシェで見かけて、つい手にしてしまった色鮮やかなオレンジサンギンを添えて。春は来ぬ。



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2022年3月10日木曜日

プリンセストンカと近所の猫たち

 





犬は臭覚にしろ嗅覚にしろ聴覚にしろ、とにかく人間よりは勝っているし、非常に敏感なのだと思う。


トンカが我が家に初めてやってきた時、息子バッタと一緒にテレビで映画を観ようとしたが、怯えてしまって断念したことを思い出した。自動車レースがテーマの映画だったが、車のエンジン音でキュンキュンと鳴き始め、怖がってしまった。長時間車に乗せられてやってきた疲れもあるのだろう。


ショパンコンクールをテーマとしたアニメにしてみたら、今度は落ち着いて眠ってしまった。息子バッタに言わせると、クラシック音楽は偉大とのこと。確かに神経に優しい作用を施すのかもしれない。以来、朝はクラシックを聴くことにしている。そうすると、ほぼ間違いなくトンカは落ち着いて一人で寝てくれる。


庭で遊んでいても、飛行機の音、ヘリコプターの音に最初は怯えていた。もちろん、バスやトラックの音にも、慣れてはきたが、今でも時々立ち竦んでしまう。


恐怖心と言うよりは、警戒心なのかもしれない。知らないものに対して非常に警戒心が強い。お隣のマダムが垣根越しから声を掛けた時、けたたましく吠えてしまって面食らった。トンカ、大丈夫だよ、お隣のマダムだよ、とはいうものの、聞く耳を持たない。3回目にして漸く、吠えたてることをしなくなったが、どうだろうか。


一方で我が家に遊びにくる友人たちに対しては、とても友好的である。トンカの習性の鍵がここにあり、分かりそうで、かなり複雑だと思われる。


トンカが来る以前から、我が物顔で我が家の庭に入り浸っていた猫たちの存在がある。彼らは、いたってふてぶてしく、トンカが散歩に外にでようがお構いなく、平気でのさばっている。当然、トンカはけたたましく吠えまくる。トンカ、大丈夫だよ。猫君だよ、とはいうものの、どうも猫君たちは友好的な様子ではない。何かあったら飛びつかんばかりに身構えている。だったら、さっさと逃げてくれないかと思うのだが、ちっとも動じた様子はない。


不思議なことに、これまで我が家にくる猫たちは、私の姿を見れば、さっと身を翻して逃げて行ったのに、トンカの存在が気になるのだろうか、ちっとも動かない。ある時は夜だったので、携帯のランプをぐるぐるさせてみるが、効果ゼロ。一匹の猫とトンカはお互いに見つめ合い、一触即発の様子になったので、何かあったら困ると猫を追い立てるが、人間の私には目もくれない。そういうものなのか。そうこうしているうちに、猫は松の木に軽々と登り、それからさっと降り立ち、今度はさくらんぼの大木に登ってしまった。暗闇の中、サクランボの幹の上に猫の影がぼんやりと見え、シュールな世界に思わず身震いをしてしまった程。


古株の猫たちにしてみたら、新入りのトンカのお手並み拝見といったところなのだろう。いやはや。人間に守られちゃって、甘えん坊め、と思われているのではないかと、冷や冷やする。だからといって、急に野生の世界にトンカを一人立ち向かわせる程の度胸は持ち合わせていない。過保護で結構。可愛いトンカにもしものことがあったら、一生後悔してしまう。


しかし、どうしたものだろう。猫たちと喧嘩せずに共存するにはどうすべきか。


いやいや、ここはプリンセストンカのお庭なのです。猫君たちよ、ちょっとは遠慮してくれたまえ。


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2022年3月9日水曜日

トンカの香りに包まれた至福の時間








時々無性にケーキを焼きたくなる。最近は全てジョージオーウェルの世界で、YouTubeにしろTwitterにしろFBにしろInstagramにしろ、とにかく、私好みの記事、動画、情報がアップされてくる。そのお陰で新たに知りえた素晴らしいサイトもあるし、人物もいることは確か。それでも、個人的な嗜好を全て把握されてしまうというのも、恐ろしい。


それでも、ついつい興味のある動画だと見入ってしまう。その中でプロの料理人がレシピを公開し、丁寧にコツを教示し、作り方を披露してくれるものがあり、今それに夢中になっている。幾つか試してみたが、確かに、メレンゲは硬くしっかりと角がたつようになったし、焼いたケーキも弾力性があり、しっとりと美味しい。


されど、意外に息子バッタからは、いつものバナナシフォンケーキが食べたい、と言われ、長女バッタからは、ママのあのガトーショコラに勝るものはない、と言われてしまう。そういうものなのだろうか。


そうなると、やはり、以前のレシピで作ってみたくなるもの。


そこで、トンカ豆を使い、長女バッタが称賛してくれた「ママのあのガトーショコラ」を作ることにする。ノートに記したレシピを見てみると、栗の粉を使っていたことが判明。残念なことに、今は切らしているので代替品として米粉にする。実は蕎麦粉で作ってみようかとも思うが、踏み切れずに今回は米粉にしてしまった。


バターにキビ砂糖を入れポマード状にし、卵を丁寧に混ぜ。ふるった米粉と削ったトンカの粉を入れ、最後に溶かしたチョコレートを混ぜる。それだけ。こんがりとした焼き上がりを楽しむために、型はシリコンやガラスは避ける。


チョコレートとトンカの得も言われぬ香りがキッチンを満たし始め、オーブンの中では生地がふっくらと膨らみ、こんがりと焼き色がつき始めている。


翌日、ナイフをあててみると、さっくりと心地よい感触で切れ味抜群。キッチンが幸せの香りで包まれていることに、酔いしれながら珈琲を淹れる。



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2022年3月8日火曜日

夢うつつ







夜中にがりがりがりと戸を叩く音がする。サロンで寝ているトンカだろうか。跳ね起きて、階段を降り、キッチンのドアを急いで開けると、サロンの方から一瞬遅れてトボトボとした感じでトンカが出てきた。


あれれ。なんだか必死で助けを求めていたものがする態度ではない。それでも、起きて来た以上外に出さねばと、朦朧とした頭でオーバーを羽織って勝手口を開ける。


どうもやっぱり様子が違う。静かに外に出て、ゆっくりとした歩みで庭の茂みに行きしゃがみ込む。時計を見ると夜中の2時。辺りは真っ暗闇。


どうやら、音を立てて呼んでいたのはトンカではなかった模様。もしかしたら夢の中でのことかもしれない。参ったなと思うが、トンカの方が夜中に叩き起こされて、参ったなと思っているに違いない。こんなこともあるものなのか。


バッタ達が幼い時は、彼らが泣いても、よっぽどのことがない限り様子を見に部屋には行かなかった。トンカの場合は、トイレに行きたい時でも自分で外には自由に行けないので、何かあったらと慌ててしまう。もう少し信頼しても良いのかもしれない。そう思いながら、のんびりと氷点下で凍てついた空気の中を歩き、トンカを家に入れ、足と手を拭いてやり、、、。そこまでは覚えているが、気が付くともう朝になっていた。




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2022年3月5日土曜日

暮れなずむ空に、けたけた笑う三日月

 





トンカのママは純白のゴールデンレトリバーだったが、トンカの毛は短く、胡桃色。尻尾の先だけ黒かったが、胸の毛がクリーム色、首のあたりの毛が薄い胡桃色と、特徴が顕著になってきた。尻尾も途中にクリーム色がひと刷毛施されている。お尻の毛もエックスの形でクリーム色がくっきりと見えるようになってきた。


森の精と思しきパパは、一体どんな姿なのだろうかと好奇心が湧く。トンカの耳はゴールデンにしては時々ピンと狐のように尖る。手足の細さとすばっしこっさは、パパ似なのだろうか。


トンカだからか、仔犬だからか、好奇心の塊なので、どこにでも突進する。茨の中も蜘蛛の巣の中もものともしない。そして、あらゆるものの匂いを嗅ぎ、先ずは舌で味わい、かみ砕いてみる。頑丈な石だろうが、コンクリートだろうがお構いなし。胡桃を掘り出してはがりがり、松ぼっくりを見つけてはばきばき。パリパリと心地よい音を立てていたと思ったら、口からカタツムリの破片が出てきた時には仰天してしまった。


なんでも食べるので、時々吐いてしまう。最初は最近生えてきた緑の雑草をむしゃむしゃ食べるので、それが胸につかえて吐いてしまうのかと思っていた。現に、吐瀉物に緑の葉っぱが見つかった。ところが、どうやら変なものを食べてしまった時の解毒作用、つまり、吐いてしまうために草を食べている様子であることに気が付いた。


まだ芝刈りをしていない庭は雑草だらけなので、食べようと思えばいつだって食べられる状態なのにも関わらず、トンカが無性に食べたがる時と、見向きもしない時があることから、勝手に導いた自論ではある。


苦しそうに吐く様子に、本当に可哀想な思いがしたが、その後は意外にけろりとしている。トンカならではの、野生の感性に任せても悪くはないのかもしれないと、いい加減ながら思っている次第。もう少し、様子をみよう。


嗚呼、しかし、リマス、なめくじの時期になったら、どうなるのだろうか。その頃までには、せめてダメの指令に従うように教育したいもの。


今のところは、まだまだ指令に従ってくれない。暮れなずむ空にくっきりと見え始めた細い三日月が、ゴミ袋を口に咥えて走り回るトンカを追いかける私の姿に、けたけた笑っているかのよう。ため息をついて息子バッタに応援を頼もうと勝手口に戻ったところ、足元にトンカがゴミ袋を咥えて一緒に戻ってきていて、しめたとばかりに、急ぎゴミ袋を取り上げる。ビニル袋を飲み込まれた日には、野草を食べたぐらいでは解毒作用は期待できまい。


けたけた笑い続ける三日月に挨拶をして、家に戻る。


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2022年3月3日木曜日

どうして

 






トンカのお手てはどうしてそんなに大きいの?

 キミにしっかりとジャンプして飛びつくようにだよ


トンカの足はどうしてそんなに大きいの?

 大好きな胡桃を見つけた時に駄目だよと言われても急いで逃げ切れるようにだよ


トンカのお耳はどうしてそんなに大きいの?

 キミの声や足音がよく聞こえるようにだよ


トンカのお目めはどうしてそんなに大きいの?

 どこにいてもキミがよく見えるようにだよ


トンカのお口はどうしてそんなに大きいの?

 キミをぺろりとなめるためだよ!



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2022年3月2日水曜日

小鹿物語

 




幼い頃に読んだ本の中で、恐らく当時一番好きだった本の一つ、「小鹿物語」。


少年が可愛がっていた小鹿。小鹿の成長とともに、作物にいたずらをするようになり、色んな方策を講じるが叶わず、最終的には少年が自分の手で小鹿を銃殺してしまう話。


少年の苦しみと悲しみが胸に迫り、涙ながらに読んだ記憶がある。


トンカが長女バッタの友人の手を噛んでしまった。くっきりと二本の犬歯の跡があり、血が滲んでいる。あらまあ、と思っていた矢先、今度は耳を齧られたといって、耳から出血してしまった。


なんたることよ。


トンカは未だ3か月の赤ちゃん仔犬。されど、人を噛んで、出血させたとなれば大問題。


その場に私はいなかった。


息子バッタに言わせると、彼はぬいぐるみをぐるぐると回してトンカを異常に興奮させて遊ばせていたらしい。人間の子供でも同じことだよ、あんなに変に興奮させちゃダメだよ。そうかもしれない。だけど、それを長女バッタの友達には言えない。だって、彼の耳はトンカによって傷つけられて、血を流しているのだから。


手にしてもそうだよ。と、息子バッタはトンカを擁護する。噛まれたと思って急に手を引くから、トンカの犬歯で傷つけられちゃうんだよ。噛まれても、大したことないから、そのままにしておけば、本当に大したことなく終わっちゃうよ。


その通り、なんだけど、ね。きっと。


皆が悲しい思いをしないように、ちゃんと躾をしなければ。

甘噛みを許してしまうのは、いけないことなのかしら。でも、未だ3か月ではないか。


葛藤は続く。


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