2017年12月26日火曜日

今年最後のコンサート





ママ、コンサートに来なくてもいいんだよ。

末娘バッタの言葉をうまく咀嚼できずにいた。

2年前に長女バッタが高校を卒業と同時にバイオリンのクラスから抜け、今年は息子バッタが抜けていた。一人となった末娘バッタは友人と一緒にレッスンに通うことになり、これまで家族の行事の一つであった週一回のバイオリンレッスンは、私のスケジュール表からなくなっていた。

それでも、コンサートには当然参加するつもりでいた矢先のこと。

息子バッタをプレパに迎えに行く日と重なっていたが、それでも、彼を待たせるか、或いは彼には他の友人と一緒に帰ってもらえばいいだけのこと。

これまで、パリの父親が息子バッタの送迎を優先したため、彼女が何回か夕方パリから我が家まで電車に乗って一人で帰らねばならなかったり、私が迎えに行ったりしたことがあったからだろうか。

16歳。世間ではスウィートシクスティーンと言うものの、多感な時期。

餅は餅屋、との思いから、フランス語の論文は父親に見てもらうようにと言っている。長女バッタも、最初こそ父親を煙たがっていたようだが、いつの頃からか、ちゃんと尊敬をし、うまく父親のアドバイスをもらい、フランス語の指導を受けるようになり、それが進路相談に発展し、親子関係は非常にスムーズにいったように思う。だからといって、父親の言う通りには決してせずに、自分の良かれと思う道を進んだところが、彼女らしいと言えば、彼女らしい。それでも、父親との関係は非常に改善し、ひょっとしたら、母親の私より密に連絡を取っているかもしれない。恐らくは、父親が連絡をするから、それに応える、といったことなのだろうが、それでも、である。

息子バッタにしろ、数年前までは、本当に父親に反発し、困った時期があったが、彼もちゃんと父親と折り合いをつけ、うまく良好な関係を保っている。

だから、今は反発している末娘バッタだが、いつの日かは、と、ずっと思っていた。

ところが、当の本人はそうは思っていない。その様子が最近は顕著である。今年は、フランス語のバカロレアの試験があるのだから、それこそ、父親の出番であろう。しかし、父親のアドバイスなど、お願いしたくないと突っぱねている。

末っ子は甘えっ子、という構図が我が家では成り立っていない。

しかし、来なくていいい、と言われながらも、行く、なんて真似はしたくない。そうですか。では、参りません、と、こちらも突っぱねる。

父親と娘の関係は複雑。私自身高校の時、なんて可愛くない娘をしてしまったか。後悔しても始まらないが、あの時は、と幾つかのシーンが鮮明に思い出され、胸抉られる思いがする。いやいや、高校の時とは別に、幼い頃に父親 に対して遠慮していた自分を思い出す。私はずっと父親は、双子の妹の方を可愛がっていると思っていたし、恐らくそうだったのだろうと思う。それが悲しいとはならずに、それを事実として淡々と受け止めていたように思う。

それでも、父は私を愛してくれた。親子の愛、いや、人間の愛は色んな形があっていい。

そんな話を今の末娘バッタにしても、彼女の心には通じまいか。しっかりと抱きしめて、震える彼女の心を温めて安心させてあげたい。

どんな風に話を持って行ったのか、今では覚えていない。息子バッタには、友人の車に乗せてもらうようにお願いしたことを告げ、コンサートに持って行くケーキの相談をし、コンサートの衣装を一緒にチェックし、大騒ぎでケーキを一緒に作って、車に乗り、会場に向かった。

会場は夕日に赤く染まっていた。
母親の贔屓目であったとしても、末娘バッタは凛として清楚であり、かつ、華があった。

彼女の前途に幸多からんことを。










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皆さんからのコメント楽しみにしています





2 件のコメント:

fleur de sel さんのコメント...

母親への愛情と父親への愛情とは異なるものでしょうね。主人とても激務だったのですが夕食時には家族と一緒に過ごすために一時帰宅してくれました。その後仕事に、地方滞在だからできたと思います。
娘達の哲学をはじめとする一般教育、フランス語など私は教えられないしで主人は時間をとって勉強させていました。現在娘達仕事面での問題についての長い電話など毎日掛かってきます。反発もすることもあるけれど頼れるパパです」。
私はと言えば主人とは他の世界に属しているのでしょう。ごく愛されているのは判ります。でも辛辣な言葉の反撃もあります。一時の感情のはけ口 そのあとには甘えてきます。
父親と母親の位置はそれぞれ別にありますね。

日本を離れて長く日本語で思っていること上手に表現できなくてごめんなさい。最近本当に日本語の表現つたないなと思ってしょげています。

ところでガレット デ ロワ へのコメント有難うございました。ふと記事読み直して作り方の説明に重大な誤りがあることに気が付き修正しました。読み直すべきでした、
ご了解美味しいガレット作られたと思います。
Mes amitiés

kookaburra さんのコメント...

Fleur de selさん、

とっても心温まるメッセージをありがとうございます。
愛にも様々な形があるものなのですね。お嬢様たち、すっかり素敵なマダムとなり、ママとなって、それぞれに家族を持ち、ノエルにはご両親のところに戻り、皆で楽しい時を過ごす!素晴らしいです。

ガレットのレシピ、すぐに分かりました!むしろ、なんだか、身近で教えていただき、一緒に作っているように思えました。結果は、大変美味しく出来上がり、もう、感謝、感謝です!フェーブは二つ入れれば良かったなと思いました。子供は親にすれば、いつまでたっても子供なのですよね。それが子供にとっては、有難迷惑な話になる時もあるのでしょうけれど。

Bon weekend ! Amicalement 💛