2022年3月5日土曜日

暮れなずむ空に、けたけた笑う三日月

 





トンカのママは純白のゴールデンレトリバーだったが、トンカの毛は短く、胡桃色。尻尾の先だけ黒かったが、胸の毛がクリーム色、首のあたりの毛が薄い胡桃色と、特徴が顕著になってきた。尻尾も途中にクリーム色がひと刷毛施されている。お尻の毛もエックスの形でクリーム色がくっきりと見えるようになってきた。


森の精と思しきパパは、一体どんな姿なのだろうかと好奇心が湧く。トンカの耳はゴールデンにしては時々ピンと狐のように尖る。手足の細さとすばっしこっさは、パパ似なのだろうか。


トンカだからか、仔犬だからか、好奇心の塊なので、どこにでも突進する。茨の中も蜘蛛の巣の中もものともしない。そして、あらゆるものの匂いを嗅ぎ、先ずは舌で味わい、かみ砕いてみる。頑丈な石だろうが、コンクリートだろうがお構いなし。胡桃を掘り出してはがりがり、松ぼっくりを見つけてはばきばき。パリパリと心地よい音を立てていたと思ったら、口からカタツムリの破片が出てきた時には仰天してしまった。


なんでも食べるので、時々吐いてしまう。最初は最近生えてきた緑の雑草をむしゃむしゃ食べるので、それが胸につかえて吐いてしまうのかと思っていた。現に、吐瀉物に緑の葉っぱが見つかった。ところが、どうやら変なものを食べてしまった時の解毒作用、つまり、吐いてしまうために草を食べている様子であることに気が付いた。


まだ芝刈りをしていない庭は雑草だらけなので、食べようと思えばいつだって食べられる状態なのにも関わらず、トンカが無性に食べたがる時と、見向きもしない時があることから、勝手に導いた自論ではある。


苦しそうに吐く様子に、本当に可哀想な思いがしたが、その後は意外にけろりとしている。トンカならではの、野生の感性に任せても悪くはないのかもしれないと、いい加減ながら思っている次第。もう少し、様子をみよう。


嗚呼、しかし、リマス、なめくじの時期になったら、どうなるのだろうか。その頃までには、せめてダメの指令に従うように教育したいもの。


今のところは、まだまだ指令に従ってくれない。暮れなずむ空にくっきりと見え始めた細い三日月が、ゴミ袋を口に咥えて走り回るトンカを追いかける私の姿に、けたけた笑っているかのよう。ため息をついて息子バッタに応援を頼もうと勝手口に戻ったところ、足元にトンカがゴミ袋を咥えて一緒に戻ってきていて、しめたとばかりに、急ぎゴミ袋を取り上げる。ビニル袋を飲み込まれた日には、野草を食べたぐらいでは解毒作用は期待できまい。


けたけた笑い続ける三日月に挨拶をして、家に戻る。


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皆さんからのコメント楽しみにしています

2 件のコメント:

  1. こんにちは。
    トンカちゃん、なんでも口に入れちゃうのですね。先住犬もそうで、目にするあらゆるものを口に入れ、食べてしまいました。とんでもないものが下から出てくることがしょっちゅうで、お腹もよく壊しました。テニスボールを食べてしまって、獣医さんに行ったこともあります。

    でも、今の犬は滅多に変なものは口に入れず、したがってお腹も壊しません。

    先住犬には私も夫も噛まれ、夫は口の横だったのでひと針縫いました。でも、今の犬は全く噛みません。甘噛みもしましたが、痛い、というとすぐやめました。

    犬も持って生まれた性格がありますね。しつけである程度はできますが、持って生まれた性格は大きいです。娘のところの犬は大きくていかつい顔をしていますが、とても優しい犬で、孫が耳を引っ張ったり、背中に乗ってもされるがままです。

    前の犬はナメクジも食べました。これは確実にお腹を壊すので、なるたけやめさせたいですね。でも、前の犬はとっても頭が良かったのです。ハウスブロークンも教えなくとも1週間でできました。今の犬は6ヶ月もかかりました。犬もそれぞれで、それぞれ可愛いです。

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  2. Mchappykun2さん、

    こんにちは💛コメントいただけて、とっても嬉しいです。なんだか、トンカに会いに遊びに来ていただいたような気にすっかりなってしまいました。

    テニスボールを食べちゃったなんて、すごい強者ですね。トンカもやりそうなので、気を付けないと。ナメクジも食べちゃった子なのですよね。今から覚悟して、トンカにオレンジ色のでれんとしたナメクジは食べないでくれとお願いしておかないと、と思っています。聞いてくれるかしら。

    犬の性格はそれぞれ個性的だとは思うのですが、二頭とも種類は同じなのでしょうか。恐らく、同じように躾をなさって、同じように接していたと思うのですが、そんなに反応が違うのですね。かなりびっくりです。しかし、口の横を噛まれてしまって、旦那さんは大変でしたね。それは赤ちゃんの時なのでしょうか。そんな事件があっても、犬君への愛情はゆらぎなく、ということだったと思うのですが、壮絶な感じがしてしまいます。親の愛の偉大さは、本当に素晴らしい。絶句。

    ハウスブロークンという言葉、初めて耳にしました。いわゆる、室内で失敗をしない、ということでしょうか。トンカは、それこそ二時間ごとに外に連れ出しているので、日中は問題なく、夜もぶっとおしで寝てくれるので、朝までOKです。

    3か月になりましたが、未だ赤ちゃんなのか、どこまで甘えさせて良いのか、叱っても分かってくれるのか、留守番は一人でさせても良いのか、毎日悩みながら、色んな方の経験談を読んだり、専門書を読んだりで、ふらりふらりと揺れつつも、愛情持って接しています。なんだか、我が子の時以上に悩んでいる自分が笑えます。

    あ、トンカがお昼寝から目覚めました。そろそろ、いかねば。なんて親バカなんでしょう。
    どうぞまた是非コメント残してくださいませ。

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