さて、
到着を連絡しようと携帯を取り上げるや、
隣に見慣れたモデルが滑り込む。
ぴったりなんて奇蹟的。
早いじゃない。
いつ出たの?
今、連絡しようと思っていたの。
そう言うと、
心配げに、待った?と聞いてくる。
ううん。
だから、今着いたところ。
それでも、
どれぐらい待たせてしまったのか、と聞いてくる。
かなり意外。
これまで、そんなこと聞いたこともなかったのに。
さすがに、前回、1時間以上も待たせたことを悪いと思っているのか。
いや、そんなことは知る由もあるまい。
それより、
随分、無理をしたのかもしれない。
先日、
無理難題を時間も考慮せずに吹っかけてくる顧客相手に四苦八苦しており、
彼の地にミサイルを飛ばして欲しいよ、
との放言に、
ドタキャンの憂き目を見たこちらとしては、
ミサイルを飛ばしたい相手は、
貴方なんだけど、
と
冷たく言い放ったことが、効いているのか。
或いは、
送ってもちっとも反応がないメールに対して、
時間がなくて全く見ることができていない、
と言われた時に、
分かっているけど肩透かしを喰らったような思いと、
さもありなんとの諦めの境地とが入り混じって、
私のメールを見る以上に重要なことが
この世の中にはあるのね、
と、
いやに素直な言葉を吐いてしまったことが効いているのか。
昨夜遅くまで仕事をし、例の顧客の要請を完了させたという。
あれも、これも、と
聞いて欲しい話をし出すと、
既に知っている様な反応が返ってくる。
ほら、先週会った時に、聞いているよ。
そう言われて、はっとする。
あの、1時間以上待ち続けた時って、
未だ先週のことだったのか。
ううん、久しぶり。
長いこと、会っていなかった。
会いたかった。
にっこりと包み込む笑いが返ってくる。
さくらんぼの白い花が咲きほころび、
春はあちこちで微笑んでいる。。。

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