2021年5月26日水曜日

ジュニエーブルの実




 


目的が何であれ、抗い難い情熱に突き動かされ、実現に向け走り回る時の快感は、久しぶりに海に潜って体中の細胞が嬉々と活性化する時の興奮に似ている。


今回はシュークルート。


発酵食品が体に良いと実家の母がこのところ凝っている。良いとなると、とことんその道を極めてしまう。無農薬の大豆で納豆まで自宅で作ってしまったというから驚きもの。白菜の浅漬けの話を聞いていたら、無性にシュークルートが食べたくなってしまった。


どこかで手作りシュークルートのレシピを見た気がするし、実際に一度作った記憶があるのだが、どうも怪しい。掲載されていそうな料理ブログを幾つか検索するが、ヒットしない。


そこでレシピそのものをネット検索し、幾つか目を通してみる。驚くほど簡単。必要な材料と言えば、新鮮なキャベツ、塩、クミンシード、ジュニエーブルの実。


いや、待て待て。ジュニエーブルの実なんて聞いたことがない。英語でジュニパーベリー。日本語ではセイヨウネズの実。ジンの香りづけに使うらしい。


早速スーパーで香辛料の棚を見てみると、あっさりと小瓶が見つかる。胡椒の粒よりは随分と大きめで、やや赤味を帯びた黒色。口に入れると、甘くスパイシー。ベリーとあって、種なのか小さな苺の粒のようなものが残り、歯で砕くと爽やかな香りがする。ジンの香りか。


BIOで買ったキャベツを一個、千切りにする。そこに塩、クミンシード、ジュニエーブルの実を入れ、ざっくりと混ぜ、1時間置く。しんなりとしたところをガラス瓶に入れて、数日発酵を待つ。ただそれだけ。


レシピによっては、待つ期間は一週間と書いてあったり、一月と書いてあったりするが、気温によっても違うのだろう。


それにしても、このジュニエーブルの実、病みつきになりそう。まだ口に残る粒々の味と香り、そして、ぴりりとする刺激。ジンベースのカクテルなんて、お洒落過ぎて鼻持ちならない、なんて敬遠していたが、ちょっと試してみるか。そのうちに、シュークルートが美味しく漬かるだろう。




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