2022年12月23日金曜日

爽やかなローズマリーとタイムの香るケークサレ

 






日本の大学院の博士課程が一体どういう制度なのか全く分かってはいないが、フランスの場合は博士課程に進学するとなると、所属の大学や研究機関、或いはスポンサー企業などと雇用契約を締結することになる。従い、最低賃金は保障され、社会人として納税の義務も発生する。逆に、どんなに優秀な学生であっても、教育機関で予算が取れなかったり、スポンサー企業が見つからなかった場合、博士課程への進学は諦めねばならないことになる。


さすがデカルトの国、合理的だと感心してしまう。博士課程の二年目になる長女バッタも、この秋から進学した息子バッタも、それぞれ毎月給与を得ている。長女バッタは国立の研究機関、息子バッタは大学の研究室所属なので、給与額は最低賃金に毛が生えた程度だが、産学連携となりスポンサー企業との契約にもなれば、かなりの給与額になるらしい。楽しそうに学友たちの高給について話しをしてくれる息子バッタの様子を見て、本人がハッピーであれば良しと最終的には落ち着くものの、親としては若干複雑な思いに駆られてしまう。


お金で幸せは買えないが、されど、といったところか。ビジネスで金儲けとは対極の人生を送ったご先祖様に思いを馳せ、我が身を振り返り、変なところで似てしまうのかしらと苦笑を禁じ得ない。


博士課程の履修者は学生なのか社会人なのか明確ではないが、バカンスに関しては社会人の枠組みに入れられるようである。それでも大学は年末のバカンスに突入ということで、息子バッタから我が家に戻ってテレワークをするので、遅くなるが夜には帰ってくるとの連絡を受けた。


OK!トンカが喜ぶわ!


翌日のランチに、二年前に長女バッタが植えて、今では我が家の庭の片隅で元気に育っているハーブをたっぷり使ったケークサレを焼こうか。

手に取っただけで爽やかな香りが鼻をくすぐる、小さくて細かい葉のタイム。夏の森林を凝縮したような濃い香りのする、深緑の硬く尖っていて細長い葉を持つローズマリー。


この二つのハーブを主賓とし、食感と味わいを引き立てるようにグリュイエール、コンテ、エメンタルをたっぷりと使い、色彩のポイントとしてポワロ―の緑の部分を細く刻み、カイエンヌ、パプリカ、コリアンダー、クローブを隠し味とする。


オーブンに入れて小半時間もすると、キッチンが幸せな香りで満ちてきて、まるで明るい太陽の陽射しが降り注いでいるよう。さあ、お昼よ!


👇 拍手機能を加えました。出来ましたら、拍手やクリックで応援いただけますと、とても嬉しいです。コメントを残していただけますと、飛び上がって喜び、お返事いたします。




にほんブログ村 その他日記ブログ つれづれへ
にほんブログ村

↑ クリックして応援していただけると嬉しいです
皆さんからのコメント楽しみにしています

0 件のコメント:

コメントを投稿