2013年12月3日火曜日

パールの輝き



ふと足元を見つめると
夏に塗ったルージュのペディキュアが申し訳なさそうに張り付いている。
爪を切りながら、リムーバーの瓶が転がっていたことを思い出す。
長女バッタが仕舞い忘れたに違いない。

貧乏性なのか、もともとおしゃれっ気がないのか、せっかく塗ったマニキュアを綺麗に落としてしまうなんて滅多にしないので、小まめに落としては、別の色を塗っている長女バッタを、ちょっと不思議に思う。買い物に行っても、飽きずに全ての商品に目を通し、これと思えば袖を通し、何着でもトライし、それでも絶対に妥協しない彼女の姿は、正直、同じDNAを共有しているとはとても思えない。

爪が呼吸困難で苦しく感じる時に、さてと、とリムーバーを用いる。足の爪に至っては、苦しいなんて自己主張しないだけに、夏の名残のように爪先だけがルージュのような今回の様な状況になってしまう。

それでも、なんとなく、そう、なんとなく、リムーバーで落としにかかる。
コットンが真っ赤になると、透明の爪先が現れる。

末娘バッタが友達の誕生日にたくさんの色の小さなマニキュアをプレゼントした時に、一緒にパールのマニキュアを購入したことを思い出す。

裸足の格好で爪を塗り始めていると、寒さが足元から襲ってくる感じがする。
ペディキュアなんて、やっぱり何かと余裕がなければ、できないオシャレ。

せっかくだからと、手の爪にも塗り始める。
そうしてから、しっかりと乾かさないことには、何もできないことに気が付く。靴下さえも履けない。

ドライヤーで速攻乾燥を狙うが、足元の冷えは堪える。
足の爪なら、ちょっとぐらい良いか、と、ストッキングを履こうとして、手の爪がネックとなることに気が付く。ふっと息を吐きかけ、大丈夫、と手をストッキングに突っ込むと、どうも微妙にいつもの感じと違う。慌てて手を出せば、せっかくのつるつるのパールがごにょりとしてしまっている。

時間と気持ちに余裕があり、快適な気温が保たれている場所でないと、マニキュアやペディキュアは上手く塗れない。

ごにょりとした爪は、本来ならもう一度リムーバーで拭き取り、新たに塗り直すべきなのだろうが、マニキュアのアルコール成分でごにょりをも溶かし、その上に新たに塗るスタイルにしようと、重ね塗り。

ここは、キーボードでも大人しく叩いておくしかない、とデスクトップに向かう。

それでも、落ち着いた雰囲気でしっとりと輝くパールの手先を愛しく思う。





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