2017年10月14日土曜日

お好み焼きの香り








先週の金曜の夜は友人の誕生日で、彼女の家族と一緒に友人宅でパーティー。翌朝、豪華な朝食を楽しんで帰宅。土曜の夜はパリで観劇。日曜の夜からドイツに引っ越した友人が木曜のお昼まで我が家に滞在。そして、今度の金曜の夜は中国旅行に行った友人たちと中華料理を持ち寄ってのパーティー。翌朝は中国粥。土曜の午前中はパリのサロンに参加し、午後から友人たちと今取り組んでいるテーマについて語り合う。そして、日曜はバイオリンのコンサート。

もうすぐ16歳になる末娘バッタのスケジュール。高校二年生だから、当然、朝8時から夕方5時まで授業。これって、やり過ぎではないか。ドイツからの友人がいたから、ロッククライミングやバドミントンのクラブ活動は休んだらしいが、ちゃんと勉強はできているのだろうか。

最近は、オンラインで子供の宿題や成績が分かるシステムになっている。ふと覗いてみると、生物で失敗をしている。数学や物理の試験については、なんだかんだと言っていたが、生物については聞いていなかった。テーマは染色体。染色体なら私の得意分野(過去のことだが)。一言聞いてくれれば良かったのに。そう思いながら、帰宅してみると、キッチンでキャベツの千切りをしている最中。どうやら夕食はお好み焼き。

お好み焼きを焼きつつも、未だ粉をはたいているところを見ると、翌日の持ち寄りパーティーの一品を作っている様子。

先日、教師を批判していたことを先ずはやんわりと正す。バイオリンの師が良く言うではないか。上手になる早道は素直になることだ、と。それから、生物の試験について触れる。気が付くと、彼女の生活態度、余りの余裕のないスケジュールを指摘し、せめて土曜のサロンは行かないようにと勧めてみる。サロンと言っても進学サロンで、どこが主催しているのかも曖昧。友達同士で参加するらしいが、大した収穫も望めまいと思っていた。

と、末娘バッタの表情が硬くなり、返事もつっけんどん。そうなると、こちらも、畳みかけるように日頃思っていることを指摘し出す。あなたのためを思って言っているのよ、との言葉を忘れずに付け加える。

するとどうだろう。彼女がすっと立ち上がって手を天に突き上げるようにし、「ママ!私はママが応援してくれなきゃ、だめなの。」そう叫んだ。

「パパは私がしたいことを何でも否定する。話し合いなんか一回もない。いつも決めつけられてしまう。駄目だと言われると、すごく嫌になるの。素直に受け入れられない。だから、そういうやり方はしないで。」

ママだって応援したいけど、あなたがすることを全て良いね!と言ってばかりもいられないのよ。

「そんな時は、話し合えばいいの。」

うん。まあ。分かるけどね。

しかし、彼女の言葉は胸に響いた。親はいつだって子供の味方じゃないか。いつだって応援している。父親だって同じだろう。しかし、彼女には、親の心配や示唆が彼女のやろうとしていることを全否定していると映ってしまうのだろう。そして、恐らく、それは、そう間違ってはいない。確かに、私は彼女がやろうとしていることが、彼女にとって余りに大変そうだからと、勝手に彼女の立場になって考えて、意見をしていた。

どうなのだろうか。金曜の夜、いつも友人宅で泊まってきて、翌日は寝不足で使い物にならない中、今度はまた別の活動をし、その翌日には一日中また別の行事が目白押し。それってすごいプレッシャーにならないだろうか。のんびりと壁をつたう蔦の葉が色を変えている様を楽しむ時間も必要じゃあないのか。

まあ、それはお節介というものなのだろうか。

参りました。そりゃあ、ママは貴女のことを応援しているよ。さあ、いってらっしゃい。
お好み焼きの良い香りがキッチンを満たす。




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