2022年6月5日日曜日

漆黒の瞳








トンカの熱い視線をどう表現すればよいのだろう。いつもは胡桃色の毛並みよりも、ちょっと濃いめの鳶色の瞳で、涼し気な目元をしている。こんな言い方が果たして合うのか分からないが、非常に高貴な雰囲気を醸している。


ところが、バッタ達と皆で夕食を楽しんでいる時、或いは私がコンピューターの前で仕事に熱中している時、ふと何かを感じて目を上げると、燃える情熱を隠したトンカの漆黒の瞳にぶつかる。アーモンドの形をした瞳が丸く、色も漆黒で中心がきらめいて、奥から熱い思いを発しているかのよう。


どきりとするどころではない。ああ、こんな熱いトンカの思いに、ちゃんと応えられるのだろうか、応えているのだろうか、と狼狽えてさえしてしまう。


そう、いつだってトンカには振り回されている。熱い鼻先を座っている太ももに押し付けられたら、もうお手上げ。「よしっ!」と声をあげ、作業をしていたファイルを全て保存し、コンピュータを停止する。その時のトンカの様子ったらない。待ち焦がれていた恋人が登場したかの振る舞いをする。


そろそろ、トンカが朝のゆるやかな眠りから覚めて大きな伸びをし始めている。トンカの鼻づらを太ももに感じるのは時間の問題だろうか。



👇 拍手機能を加えました。出来ましたら、拍手やクリックで応援いただけますと、とても嬉しいです。コメントを残していただけますと、飛び上がって喜び、お返事いたします。




にほんブログ村 その他日記ブログ つれづれへ
にほんブログ村

にほんブログ村 犬ブログ 犬のいる暮らしへ
にほんブログ村
↑ クリックして応援していただけると嬉しいです
皆さんからのコメント楽しみにしています

0 件のコメント:

コメントを投稿