「君のことを考えていた」
一行だけのメッセージ。
しかも、過去形。
どう読むかは、読み手の自由という、彼らしいスタイル。
身勝手と言えばそうだけど、魅惑的と言えばそう、なんて思ったら、既に彼の罠にはまっている。
パリに来て、去る時に、ふとメールを送ってきたのかもしれない。
或いは、まさかとは思うが、バレンタインを前に、どうしているかなと思ってメールを送ってきたのかもしれない。
朝、珈琲を淹れる時、市内に車を飛ばす時、海からの潮風を受けた時、太陽の日差しを頬に感じた時。
色んなシチュエーションを考えてしまう。
分かっていながら、楽しく罠に嵌まる。
そう。
朝、珈琲を淹れる時、市内に車を飛ばす時、山からの突風を受けた時、太陽の日差しを頬に感じた時。
いや、いつだって彼のことを思っているような錯覚に陥る。
さて、ここはどう斬り返そうか。
。。。。。。
メニュー
ブロンドレフの生
オリエンタル風オリーブのタプナード
茄子のキャビア
マテガイのガーリック味ワイン蒸し
ヴーヴクリコ
サーモンクネルにベシャメルソース
ソテーヌ
マンゴシャーベット
マスカルポーネのガトーオショコラ
カフェ
。。。。。。
思考
。。。。。
ちょっと飛躍し過ぎてしまったか。
送信してから、思う。
まあ、こちらの思考リズムに乗ってもらえなかったら、仕方なし。
あるかないかの返事待ちとしようか。
そう思いつつも、これで何度目かのメールチェック。
外の風は雪が降るような香りをまとっている。
冷気をすっと胸一杯に吸い込む。

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