2016年2月16日火曜日

霜の降りた朝




慌てて飛び出すと頬がぴしりとし、身が縮こまる。

路上には既に車がびっしりと並んでいるが、その中に霜を被って真っ白な塊が一つ。氷のように冷たい鉄と化しているのは、シルバーペンギンこと我が愛車。

未だ太陽が昇る前の時間で、空には星さえ輝いているのに、他の車は既にどこかを走ってきていて、窓ガラスは曇ってさえいないことに今更ながら驚きを感じる。この通りは早起き鳥たちでにぎわっているのか。

一人で一晩中掛けてゆっくりと霜をつけたのかと、我が愛車ながら、可笑しくなる。


霜を削って、君の思いの丈をじっくりと聞いてあげたいけど、急いでいるんだ。
ごめんね、失敬。
空が明るくなって、鳥たちが飛び交い、子供たちの元気な声が聞こえ始めると、太陽も顔を出すだろう。膨らみかけている木の芽や水仙の蕾たちが、君の話を聞いてくれるよ。
じゃ、行ってくるね。


緩みかけたマフラーをもう一度しっかりと巻き直し、バス停に向かって歩みを進める。





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