2021年8月30日月曜日

ロバの背中

 





あまり日本の道路では見掛けないもので、フランスの道路に良くあるものの一つが横断歩道の手前の起伏。いわゆる、ロバの背中。スピードを出して走行してしまうと、車が大きくジャンプしてしまう。結果、速度も落ちる。しかし、それは危険な運転の場合。ロバの背中があると分かれば、ぎゅっと速度を絞って優しく運行する。そうすれば、何のことは無く車体もそう大きく上下せずに済む。


ちょっとした慣れとテクニックを要するが、スピードをうんと抑えれば良いだけのことではある。ただ車は急には止まれないし、注意が別のところにいっている時もある。


このロバの背中をちょっとでも上下に車体を動かして超えようものなら、息子バッタからブーイングが起こる。本当にうるさく、こちらに確かに非があるものだから余計嫌になってしまう。いつの日か、彼が運転する時にはちょっとでもミスしたら大騒ぎをしてあげようと思っていた。


そして、その日は意外にあっけなくやってきた。昨年運転免許を取得したばかりの息子バッタ、春先は非常に慎重に運転をしていた。それがつい先日、息子バッタの運転で買い物に行った帰りのこと、ロバの背中を元気に突破して車が見事に上下した。


ほらね。ちょっと気が抜いた時など、やっちゃうでしょ。そんな思いでにたりとしていたところ、「ここのロバの背中は設計がなっていない」と言うから驚いてしまった。まさか、そうくるとは!


さすがに道路の設計ミスを指摘するとは思っていなかったので、一瞬固まってしまった。言ってから、本人も自分の言い分を恥ずかしく思ったのだろう。呆れつつも笑ってしまった私につられて照れ笑い。


まったくね。絶対自分に非があることを認めない国民性、なんて言われているが、そうなんだなあと我が子ながら呆れてしまう。しかし家庭での躾を棚に上げ、学校教育に起因すると思ってしまうのだから、私自身が相当染まってしまっているのかもしれない。


いやいや。一緒に笑ったのだから、まあ、いいとするか。


ね、運転ってなかなか思うようにスムーズにいかないでしょ。そのうち、車のせいにされるだろうけど、それは当たらずと雖も遠からず。それよりも、お互い大切に乗ろうね。



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