2021年11月7日日曜日

前菜を厳かに務める鱸の洗い

 





バカンス明けの頃から、いつもの魚屋さんのスタッフが総入れ替えとなり、いつ行っても同じ顔を見たことがなく、スタッフだけでなく品揃えにも手薄感が漂ってきていて、どうしたものかと思っていたところ、遂に風前の灯火の感を呈するようになってしまっていた土曜の夕方。


イカの刺身か鯛の刺身か、はたまた鯖を〆るかと思っていた勢いが失せてしまった。


一体何が起こっているのだろう。


店の労働条件や人員確保といった雇用問題、はたまた最近の漁業環境に思いを馳せる暇もなく、パーティーの前菜を務める大切な素材確保に神経を集中する。小ぶりの鱸と目が合う。鱸の刺身は手掛けたことはないが、彼女に務めてもらおうか。


小ぶりながらピチピチの鱸。鱸の洗いの作り方を検索すると、刺身は活き締めであることが条件、と書かれている箇所を読み焦ってしまう。そんなないものねだりはできない。ここは彼女の新鮮さに掛けるしかない。


丁寧に刺身包丁を研ぐことから始める。しゃかしゃかしゃかと小気味よい音を腕で感じ取りながら、心を平静にする。


スッと腹に刃を入れ、内臓を取り除く。分かってはいるものの、卵がないことに若干落胆するが、脂身が多いことにも驚いてしまう。だから洗いにするのか、と変に納得。思いのほか刃は簡単に入り、三枚おろしが出来上がる。脂身が多いので惜しみなく切り落とし、綺麗な柵にする。切り落とした部分は、頭、中骨、ヒレと一緒に冷凍保存にしてしまう。


一度塩で〆て生臭さを抜くべきなのか迷うが、先ずは流水に晒して脂を洗い流すことにする。柵を丁寧にそぎ切りにし、流水でよく洗い、氷水にしばらく漬けて氷〆。その後水気をきっちりと取る。


さあ、どうだろう。なかなかの出来栄えじゃないか。大根のツマが欲しいところ。真っ白な瑞々しい大根ねえ。今度我が家の菜園でなんとか育ててみるかしら。


丁寧に包丁を洗い、布巾で拭いて次の出番に備えて引き出しの三番目に仕舞う。



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