2021年11月22日月曜日

深まる秋の森散策

 





どちらが誘うでもなく散歩をしようと、太陽がちっとも姿を見せない寒空の中森に行く。知色や茶色の落ち葉の上を、がさがさがさと音を立てて歩く様子を見て、歩幅こそ大きくなったけれど、幼い頃とちっとも変わらないなと笑みが漏れる。違うところと言えば、途中で立ち止まって、どんぐりや栗と言った木の実でポケットを膨らませないことだろうか。


暫くしてから、ぽつりぽつりと、今していること、これからしたいと思っていることを、特に尋ねたわけでもないのに、むしろ自分に向けて己の考えを整理するかのように話してくれる。


こんな大きな森の道を全て知っているわけではなかろうのに、別れ道で迷うことなく、特に困った様子もなく、当たり前のように一つの道を選んで歩き続ける。枯れ葉の音を心地よく響かせながら。


随分と歩いただろうか。突然大きな家が現われ、一つの集落にたどり着いたことを知り驚いてしまう。隣村まで歩いてしまったのか。彼はそんなことは当然分かっていたかのように、脇道に入り森に戻っていく。


子供達の集団が走る子と自転車に乗る子のペアで、顔を真っ赤にしながら猛スピードで駆け抜けてゆく。よく見ると、途中で役割を交代している。そんな競技があったことも、そんな訓練の仕方があることも知らなかったので、感心して見入ってしまう。


二時間ばかり歩いただろうか。気が付くといつもの道を歩いていた。


太陽はちっとも顔を見せてはくれなかったが、それでも暮れなずむ前に帰ろうと、足取りも軽く家路を急ぐ。



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