2011年10月16日日曜日

贅沢な朝食



急にラーメンが食べたくなる。
唐辛子が沢山入っていて、チリチリに熱くて、
インスタントの麺がちょっとふやけた感じで柔らかい。

一人で朝を迎えると、
ちょっと贅沢な朝食をと思ってしまう。

贅沢とはまったく主観的な言葉であって、
人それぞれに贅沢な朝食の定義は違うだろうし、
私の中でも、常に決まっているわけでもない。

ベッドの中で朝食をとることが最高の贅沢、とする人もいるけれど、
どうも私にはしっくりとこない。

ちょっと前までは半熟卵が私の贅沢な朝食だった。

いや、随分前のことだろう。

時間を計って、黄身が真ん中にいくように、時々鍋の卵を攪拌させながら半熟を作りあげる。そうして、ナイフできりりと殻の先を切り、白味をスプーンで掬い上げ、未だとろりとした黄身を見出した、あの瞬間の喜び。

不思議なことに、ママの喜びや感激は子供達にも伝播するのか、バッタ達の大好物の一つとなってしまい、週末一緒の朝ともなれば、『半熟卵』のリクエストを頂戴する。いや、実の所、バッタ達は卵料理が大好きなのであって、それが『目玉焼き』や『チーズ入りとろとろオムレツ』や『ミルク入りスクランブルドエッグ』になったりする。

ただ、そうなると、私の贅沢な朝食とは掛け離れてしまう。それまで大好きだった作品を教科書に見つけ、授業の一教材として教師の口から解説を受けたときの興醒めに似通っている。

いや、それとも違うだろうか。

バッタ達が満足そうに最後までスプーンを舐め、卵の殻を逆さにして卵立てに入れなおし、未だ破損されていない卵の殻を嬉しそうに、眺めるその仕草。そうして、最後には結局、殻をぐしゃぐしゃにしてしまう息子バッタ。

そんな一時には、暖かな太陽の光を満身に浴び、のんびりと日向ぼっこをしている贅沢さがある。

だから、
と、相変わらずまだるっこくて、まとまりがなく、長々としてしまうのだが、『贅沢』とは主観的なこと。

未だバッタ達が私のもとに飛び込んでこなかった時。
ジャカルタに友達を訪ねる。その時の朝食が、上述のラーメン。

早朝の出発となっていたので、こんな時には素早く用意できるものを、と友人が恥ずかしそうに言ったことを今でも覚えている。ジャカルタは騒音が酷いでしょ?暑いでしょ?こんなのでごめんね。彼女は心底申し訳ながっていた。バリは素敵なところだから、バリに連れて行ければ良いのだけど。そんなことも言っていた。

私には見るもの全てが珍しかったし、現地の生活という体験に憧れていた。

そんな風に自分の生活を卑下して言う彼女に、哀しみと違和感を感じていた。彼女の旦那は公認会計士で大きな事務所を構えていたし、確かメルセデスに乗っていた。彼女の一軒家は、冷房が完備されていたし、バス・トイレもモダンでオシャレだった。住み込みの女性たちを3人雇っていた。彼女自身も多国籍企業の財務部長としてバリバリ活躍していたし、高収入と思われた。

格差のある世界。格差を感じて生きていく世界。

そんな彼女が早朝に用意してくれた激辛のびのびラーメン。
ラーメンなど朝食として食べたことなど初めてだった。が、未だ寝起きのお腹には、スープは丁度良く、のびた麺も優しくお腹を満たしてくれた。

生活にけじめを見出すタイプの私には、大袈裟ながら既成概念がふっとぶ体験。

そうして、時々、思い出したかのように、『唐辛子が沢山入っていて、チリチリに熱くて、
インスタントの麺がちょっとふやけた感じで柔らかいラーメン』を食べることが、贅沢な私の朝食となる。


ラーメンを食べたら、久しぶりに彼女にメールをしてみようか。


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皆様のコメント心よりお待ちしています。

2 件のコメント:

miki さんのコメント...

私も、今日ラーメンが食べたくなったところです。私も唐辛子を入れればよかったです。
今日私も一番いい朝食とは何だろうと考えたばかりで、結局その日の気分やあるもので考えればいいかなと結論づけました。たまには和食、たまには洋食。
食べ物で思いだす人もいますよね。

kookaburra さんのコメント...

mikiさん!わおっ!コメントいただけ感激です。覗いていただけて嬉しいです。

食べ物で思い出す人、、、。
私、そういえば、高校の時のホームステイ先で、あの子はいつもピーカンナッツを食べていたな、と覚えていて欲しくて(何故か、自分でも理由さえ覚えていません)、いつもピーカンナッツを割って食べていました。大好物でもなかったのに。あれは、なんだったのでしょう。

こちらも急に寒くなってきて、暖房をつけるか迷い時。mikiさんにあやかって、ニンニク玉葱パワーで寒さを乗り切ろうかな、と。

またぜひコメントお待ちしています。