Ammaの体調も振るわなかったが、相棒の体調も怪しげだった。二人には、私の病をバトンタッチしてしまったような思いがあったし、一方の私はすこぶる元気になっていた。ルクラまで、無事に歩いて行くためにも、出来る限りのサポートをしたかった。
そこで、荷物を一切背負わないように、私が二人の水筒を持ち、相棒の大切なクリスタルボールを背負うことにした。途中で上着を脱ぐことがあれば、私がリュックに入れると申し出た。本来であれば、回復の為にも寝ていたいところを、歩かねばならないのだから、少しでも負担を軽減したかった。
相棒は元気になったことを見せたかったのか、エネルギー補給を身体が欲求したのか、はたまた、彼の地での食事を愛おしむ思いがあったのか、朝食にダルバートを注文した。その朝、厨房には珍しくRajさんは未だ来ておらず、顔見知りになったシェフにダルバートを作って欲しいのだけど、とお願いをした。
えっ?ダルバート?いや、もちろん出来るけど。オッケー、今作って持っていくよ。
よくよく聞けば、相棒はご飯が食べたかったらしい。それであれば、熱々のご飯とお漬物、とでも言えばいいのに。
「ダルバート」とは、ネパール料理の一丁目一番地といえよう。「ダル」は豆のスープのことで、「バート」は白飯のことである。従いダルバートの基本構成要素は、豆のスープと白飯となるのだが、野菜のおかずとなるタルカリ、お新香のようなアチャール、青菜の炒め物であるサーグを盛り合わせたものが、ロッジでは供される。これに鶏のカレーがオプションで付けられる。
そして、肉のカレー以外は、全てお替りが自由であることも「ダルバート」の特徴と言わねばなるまい。そして、自由と言うよりも、お替りはいかが、と途中で厨房からシェフがわざわざ来てくれ、お替りを持ってきてくれることも、大いなる魅力であることを付さねばなるまい。
相棒はお肉のカレーなしの、シンプルな「ダルバート」をお願いしたわけではあるが、朝から親子丼を注文したようなものであった。えっ?朝から親子丼っすか?といった感じで、シェフが対応したことは確かである。
おい、おい。せめてチベタンブレッドあたりで手を打たんかい、と言いたいところではあるが、病み上がり、いや、むしろ病を押してのトレッキングなのだから、ここは相棒の要望を聞いて欲しいところであり、最初こそ戸惑ってはいたが、快く準備してくれたシェフには感謝しかない。
しかし、私も迂闊ではあった。あの時、もしも最初に注文を受けたのがRajさんだったら、彼ならどう対応したろうか。病み上がりであり、これまで熱があったのだから、シェフのスープかオニオンスープあたりで、お腹を驚かせないようにした方がいい、と言ったのではあるまいか。
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